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三井住友海上あいおい生命、コンタクトセンターの業務改善を図るためAIソリューション「TRAINA」を導入

 株式会社野村総合研究所(以下、NRI)は22日、三井住友海上あいおい生命保険株式会社(以下、三井住友海上あいおい生命)が、AIソリューション「TRAINA/トレイナシリーズ」の3製品を導入開始したと発表した。導入は2019年中に完了する予定という。

 導入検討にあたっては、2017年12月から2018年5月まで、両社で実証実験を行っている。この実験では、三井住友海上あいおい生命のコンタクトセンターに環境を構築し、「TRAINA/トレイナ」シリーズの「VOICEダイジェスト」「FAQナレッジ」「テキストマイニング」の3製品を利用。どの程度、業務の効率化や高度化が図れるかを測定・分析してきた。

 このうち「VOICEダイジェスト」は、コンタクトセンターへ問い合わせてきた音声通話のテキスト化と、対話要約の作成を行えるソリューション。実証実験では、問い合わせや苦情対応を行うにあたって、過去の通話履歴を確認する際に、録音データを一から聞いて確認することなく、文字データから迅速に該当部分のみを抽出して聞くことが可能にあった。これにより、顧客への回答や苦情の再発防止策の立案の迅速化が図れるなど、対応品質の向上に効果があることが確認できたという。

 「FAQナレッジ」は、検索機能を提供するソリューションで、オペレーター向けに提供し、社内ナレッジ、FAQ(よくある質問と回答)や関連する書類の検索効率を向上させることが可能なほか、FAQをWebサイト上に公開することで、コンタクトセンターへの問い合わせを削減することもできる。

 実証実験では、通話中に、相手が求めている回答の候補を、オペレーターのPC画面上にFAQとして表示するようにした。これにより、経験の少ないオペレーターが感じる不安感の軽減や、通話時間の短縮に有効であることが確認されたとのこと。なお、平均通話時間は8.9%削減されている。

 3つ目の「テキストマイニング」は、対話要約の結果や対応履歴の分析を行えるソリューション。音声認識した通話データを分析することで、苦情分析や顧客の声を生かした業務改善、商品開発に活用できることが確認されたとした。

 三井住友海上あいおい生命では、これらのソリューションを正式採用することにより、接続品質(繋がりやすさ)の向上と、顧客満足度の向上を目指すとしている。