ニュース

キヤノン、スマート工場分野で日本システムウエア、日本ヒューレット・パッカードと協業

イメージング技術とIoTでスマート工場の実現を促進

 キヤノン株式会社は10日、日本システムウエア株式会社(以下、NSW)および日本ヒューレット・パッカード株式会社と、スマート工場分野での協業を1月16日より開始すると発表した。

 キヤノンでは生産革新を行うスマート工場の実現に向け、ネットワークカメラや産業用カメラなどのイメージング製品、画像処理技術などを結集し、「CANON INDUSTRIAL IMAGING PLATFORM」として幅広いシステムソリューションの開発を推進している。これにより、生産現場を「見える化」し、生産の自動化と生産性向上の支援を目指す。具体的には、さまざまなイメージング製品に加え、画像処理ソフトウエア「Vision Edition」や異常監視・録画ソフトウエア「Monitoring Edition」などを提供する。

 今回の3社での協業開始に伴い、NSWのIoTプラットフォームと、日本ヒューレット・パッカードが提供するファクトリーIoT用ハードウェアとして最適化された製品群を、キヤノンのイメージング技術を用いた製品と連携させる。これにより、効率的かつ安定的な製造データの収集・蓄積に加え、画像を用いた目視確認作業の代替促進や問題発生時の原因究明などが可能となり、生産現場の生産性向上を支援するソリューションの提供が実現するとしている。

 具体的には、日本ヒューレット・パッカードのエッジコンピューティング向けサーバー「HPE Edgeline」に、CANON INDUSTRIAL IMAGING PLATFORM製品の画像処理ソフトウェア「Vision Edition」や、マイルストーンシステムズのビデオ管理ソフトウェア「XProtect」をあらかじめインストールした上で、NSWのIoTプラットフォーム「Toami」と連携させ、画像処理による目視作業の自動化や、リアルタイムでの稼働状況の監視を支援するソリューションの販売を2019年4月より国内で開始する。

 これにより、Toamiで得たセンサー情報やログデータに、Vision Editionで得られる画像処理結果や、XProtectに蓄積された録画映像を組み合わせることが可能になる。生産現場の稼働状況の精緻かつ効率的な把握や画像による高度な分析を可能にし、生産現場における作業の自動化や生産性向上の支援を実現する。

 キヤノンでは今後も、NSWと日本ヒューレット・パッカードとの協業を通じて、スマート工場の実現に向けて取り組み、生産現場への新たな価値を提案していくとしている。また、1月16日~18日に東京ビッグサイトで開催される「スマート工場EXPO」のNSWブースにおいて、今回の協業の取り組み内容を展示する。