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ピュア・ストレージ、AWSクラウド向けのブロックストレージやバックアップ機能などを提供

 ピュア・ストレージ・ジャパン株式会社(ピュア・ストレージ)は20日、ハイブリッドクラウド環境の有効活用を図るため、同社のストレージ製品向けに、パブリッククラウドとの連携を行う拡張機能「Pure Storage Cloud Data Services」を提供すると発表した。

 ピュア・ストレージによれば、現在のITシステムは、オンプレミス環境だけでなく、クラウドサービスを含めたハイブリッドクラウド環境で運用されることが増えており、データもさまざまな領域に散在するようになったという。しかし、オンプレミス環境とクラウド環境を完全に同じように扱うことはできないのが現状で、ストレージについても、オンプレミスでは信頼性の高い高可用性ストレージが使われる一方、クラウドでは、スケーラブルでシンプルな構成ではあるが、機能面ではオンプレミス向けと比べて足りない部分があるという。

 今回発表されたPure Storage Cloud Data Servicesは、こうした環境の違いを吸収し、単一のストレージアーキテクチャを提供しようとする製品で、「Cloud Block Store for AWS」「CloudSnap for AWS」「StoreReduce」といったソフトウェア機能から構成されている。

 このうち「Cloud Block Store for AWS」は、Amazon Web Services(AWS)のクラウド環境向けに提供されるブロックストレージ。ピュア・ストレージ製品のストレージOS「Purity」に基づくエンタープライズ向けストレージ機能を利用できるようにしており、ミッションクリティカルなアプリケーションをクラウドでシームレスに実行できるという。

 米Pure Storage 戦略部門副社長のマット・キックスモーラー氏によれば、「お客さまがどこにデータを収納しようとも、同じ体験が得られることを目指した。もっとも重要視したのは信頼性で、レプリケーションやスナップショットなどの機能を利用可能。また、AWSリージョン間のレプリケーションにも対応している」としたほか、「もう1つ、効率化にも注力した。圧縮、重複排除、シンプロビジョニングなどを利用できる」と述べている。

 なお、Cloud Block Store for AWSはベータ版の提供が開始されており、AWSのマーケットプレイスから入手できるとのこと。

StoreReduce
米Pure Storage 戦略部門副社長のマット・キックスモーラー氏

 一方、CloudSnap for AWSとStoreReduceの2つは、クラウドと連携してバックアップ/リカバリを行う機能だ。企業でのバックアップは、本番用のストレージからバックアップ用のディスクストレージへ高速に一次バックアップを行い、さらに、利用頻度の低くなったデータや世代の古いものをテープストレージへとアーカイブする「D2D2T(Disk to Disk to Tape)」の手法が一般的に用いられている。

 これに対してマットスモーラー氏は、本番用のフラッシュストレージからバックアップ用のフラッシュストレージへと一次バックアップを行い、アーカイブはクラウドを利用する「F2F2C(Flash to Flash to Cloud)」の手法を提案。そのために、フラッシュストレージのスナップショットをAWSのAmazon S3へ取得することができる、CloudSnap for AWSを提供するとした。

 キックスモーラー氏は、「一番重要視されるべきはリカバリ速度のはずだが、D2D2Tでは、バックアップ速度は速くてもリカバリ速度が遅い。また、テープの保存のためにかなりのスペースが必要になる」と問題点を指摘。ローカル環境のデータはスケールアウト型NAS「FlashBlade」へバックアップした上で、CloudSnap for AWSを用いてAmazon S3へとアーカイブするといった運用を提案した。

 フラッシュストレージをバックアップ装置代わりに利用するという手法は、一見、コスト面で現実味がないようにも思えるが、「ディスクバックアップのアプライアンス装置も高額で、よくよく検討するとFlashBladeと同等のコストがかかった場合もあったという。またAWSのクラウドはテープより圧倒的に信頼性が高く、コストも毎年下げてきている。D2D2Tと同じコストでF2F2Cが可能だ」(キックスモーラー氏)と述べている。

 なお、機能はPurityの次期バージョン(5.2)に統合されてFlash Arrayに組み込まれ、数週間後に提供開始となる予定とした。

F2F2Cを実現するためのCloudSnap for AWS

 もう1つのStoreReduceは、オブジェクトストレージの重複排除エンジンで、CloudSnap for AWSを補完する位置付け。バックアップデータを重複排除処理し、容量が削減された重複排除後のデータをAmazon S3に複製することで、バックアップの簡素化や高速なリカバリを可能にする。

 ピュア・ストレージでは、これをFlashBladeの追加機能として提供する予定で、12月20日よりベータ版の提供が開始されている。なお、もともとは米Pure Storageが買収した米StorReduceのソフトウェアである。

StoreReduce