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TIS、AWS上でスピーディーにチーム開発環境を構築するテンプレート「Collaborage」をOSSとして公開
2018年10月30日 14:25
TIS株式会社は、Amazon Web Services(AWS)上でチーム開発環境を構築できる「Collaborage(コラボレージ)」を、オープンソースソフトウェア(OSS)として10月29日に公開したと発表した。
Collaborageは、TIS社内の開発プロジェクトで使用してきたチーム開発環境の構成をベースに、AWS向けに開発したチーム開発環境構築テンプレート。アプリケーション開発ノウハウを無償で提供するウェブサイト「Fintan(フィンタン)」で、Collaborageを公開している。
Collaborageには、チーム開発に必要となる「ソースコードの履歴を管理するバージョン管理ツール」「タスクや課題の状態や進捗を管理する課題管理ツール」「ビルドやテストの自動化を行う継続的インテグレーションツール(CI:Continuous Integration)」「開発を円滑に進めるためのチャットツール」などが含まれる。また、アプリケーションデータのバックアップやディスク使用率の監視といった、運用に必要な機能も備える。
バージョン管理ツールには「GitBucket」または「GitLab」、CIツールには「Jenkins」または「Concourse」、課題管理ツールには「Redmine」などのOSSを採用。また、チーム開発環境の構築/運用には、「AWS CloudFormation」「Amazon EBSのスナップショット」「Amazon CloudWatch」といったAWSのサービスを活用している。
TISでは、クラウドサービスが登場したことで、サーバーなどのインフラ環境の構築はすぐに行えるようになったが、開発を始めるには開発環境の検討/構築といった作業が必要になると説明。開発プロジェクトごとに、一からこうした開発環境の検討/構築をしなくて済むように、Collaborageを開発したという。
TISでは、自社内の開発プロジェクトでCollaborageを活用し、「AWS利用開始から開発の開始まで従来は5~10日間かかっていたところを1日で開発を開始できた」などの成果が得られたと説明。Collaborageには、スクラム開発をサポートするツールが揃っており、CI結果の通知、デモ環境への自動デプロイで、開発者への素早いフィードバックができるといったメリットがあるとしている。
TISではCollaborageの公開により、IT開発の内製化が進むユーザー企業の開発での利用促進を目指すとともに、OSS公開により開発に携わるエンジニアからフィードバックを受けることで、Collaborageの品質向上を目指すとしている。