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NTT Com、大型データセンターをロンドン東部に建設、英国におけるデータセンター供給能力を2.4倍に拡大

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は16日、欧州のグループ会社e-shelterを通じて、「イギリス ロンドン 1 データセンター」を建設し、英国におけるデータセンター供給能力を拡大すると発表した。

 イギリス ロンドン 1 データセンターは、NTT Comが英国に保有する8番目のデータセンターとなり、ロンドン東部のバーキング・アンド・ダグナム・ロンドン特別区のダグナム地区において、2019年12月にサーバールーム面積約4000㎡(1600ラック相当)の提供を開始する。今後、需要に応じて、最大約2万4000㎡(9600ラック相当)、総電力供給容量60MWまで拡張していく予定。

「イギリス ロンドン 1 データセンター」の外観イメージ

 データセンターが建設されるエリアは、地下鉄の駅やロンドン・シティ空港からも近く利便性の高いダグナムの市街地にあり、近隣には巨大な映画・テレビスタジオの建設が予定されるなど、デジタル特区を目指した大規模な再開発が進んでいる。

 NTT Comでは、約5万7000㎡の敷地に、全長212m、地上3階建てのデータセンター専用施設を需要に応じて最大3棟建設し、グローバルに展開するクラウド事業者をはじめ、今後同エリアで集積が見込まれるメディアやICTサービス事業者など対象にサービスを提供する。

 NTT Comのデータセンターブランド「Nexcenter」が独自に定める300項目以上のグローバル統一設備・運用基準に準拠し、業界最高水準の高信頼かつ高効率な設備を採用することにより、高い可用性と省エネ性能を両立。データセンター内の電力設備、空調・セキュリティ用電源、通信設備は、すべて冗長化することで、高い信頼性を求める顧客の要求に応える安全な環境を安定的に提供する。

 データセンターには自社スタッフが24時間365日、重要インフラの監視やセキュリティプロセスをダブルチェックするなど、リスクマネジメントを徹底し、標準化されたオペレーションプロセスにより、顧客企業のシステムを安全に守る。また、サーバールームなど重要施設への入室は、多段階の非接触ICカードによる入室制限を基本とし、生体認証装置の設置運用など、さらに高度なセキュリティ対策を講じるカスタマイズも可能。建物内外の監視カメラに加え、建物周辺の防犯センサー、車両進入路への侵入防止ゲートの設置などの不正侵入防止策でセキュリティを確保する。

 データセンター建物には、複数の主要通信事業者の回線を異経路で引き込み、各通信事業者の回線を相互接続するミートミールームやサーバールームへの配管、ネットワークラックへの配線は、すべて二重化する。これにより、顧客の要望に応じて、最高100Gbpsのインターネット回線や豊富なネットワークを、キャリアニュートラルで利用できるとともに、世界中のNTT Comデータセンターやクラウドサービスを組み合わせたシームレスICT環境を構築できるとしている。