ニュース

TIS、メインフレーム移行支援サービスを強化 移行後の最適化までをトータルに支援可能

 TIS株式会社は、“脱メインフレーム”だけではなく、事前のアセスメントから移行後のシステムの最適化・最新化までをトータルにサポートするサービス「Xenlon~神龍 モダナイゼーションサービス」を発表した。

 このサービスは、前身となる「Xenlon~神龍 マイグレーションサービス」をリニューアルし、現状にあわせたモダナイゼーション計画策定の支援、移行後のシステム最適化・最新化といったメニューを拡張したもの。

 移行前のアセスメントから、プロトタイプ検証、COBOLやPL/Iなど古い言語からJavaへのリライトによるマイグレーション、脱メインフレーム後の、リファクタリング/エンハンスメントなどによるシステムの最適化・最新化までを提供する。

 メニューとしては、レガシーシステムの把握・診断から移行方針の立案、モダナイゼーション効果の可視化や評価を実施する「アセスメントサービス」、リライト主体の移行方針により、クラウドを利用したオープン環境へのマイグレーションを実施する「マイグレーションサービス」、マイグレーションによりオープン環境に移行したシステムの最適化・最新化を実施する「リノベーションサービス」、といった3つを用意した。

 このうちアセスメントサービスでは、リライトを選択肢として検討している、移行ツール「Xenlon~神龍 Migrator」の適合性を評価したいなど、検討段階にあわせたメニューを取りそろえ、モダナイゼーションプロジェクトの企画フェーズを支援するとした。価格は250万円(税別)から。

 またマイグレーションサービスでは、現行システムの資産・要件を分析する「現状分析」から、リライトによるソースコード生成と移行前後の環境差異を吸収するために必要な部品の開発を実施する「開発・変換」、「テスト・移行」までをワンストップで実施する。加えて、ユーザー企業自らの手で移行後の保守を検討している場合は、「保守定着支援」も対応するとした。価格は個別見積もり。

 最後のリノベーションサービスでは、マイグレーション時に導入するDevOpsを活用したリファクタリングや、最新技術を活用したさらなる改善を実施し、ビジネス革新にも柔軟に対応できる、拡張性の高いシステムへのリノベーションを支援するとしている。価格は個別見積もり。

 これらのサービスの活用により、メインフレームのユーザー企業は、複雑化、保守の生産性、ブラックボックス化、保守人材確保など、メインフレーム運用で抱えている課題解決が可能になり、システム維持費の縮小、保守性・開発生産性の向上、事業継続性の維持を実現するという。

 TISでは、製造、流通、保険、銀行、エネルギーといった業種や官公庁などで、メガステップクラスの大規模なメインフレームシステムの維持に課題を持ち、脱メインフレーム後の複雑性の解消や保守生産性などの改善を目指す企業・団体に向けてサービスを提供する考え。2020年度までに10件の適用を目標としている。