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ESET、キヤノンITソリューションズと合弁で日本法人「イーセットジャパン株式会社」を設立

ESET CEOのリチャード・マルコ氏(左)と、キヤノンITS代表取締役社長の足立正親氏(右)

 スロバキアのESETと、ESET製品の国内総販売代理店であるキヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は13日、ESETの日本法人となるイーセットジャパン株式会社を合弁会社として設立し、9月1日から業務を開始したことを発表した。

 日本国内での製品やサービスの販売については、従来通りキヤノンITSが総販売代理店となり、イーセットジャパンでは国内市場におけるESETのプレゼンス向上を図るとともに、キヤノンITSと共同で企業や個人向け新規ソリューションの開発を行っていくとしている。

ESET CEOのリチャード・マルコ氏

 13日に行われた説明会で、ESET CEOのリチャード・マルコ氏は、ESETが最初にウイルス対策ソフトを開発してからの約30年間で、多くのことが変わってきたと説明。世界ではさまざまなインシデントが発生しており、昨年猛威を奮ったWannaCryやNotPetyaのように、それが短時間で世界中に広まってしまうようになったと語った。

 一方、ESETでは30年間変わらずセキュリティ製品やサービスを提供し続けており、現在では約6億のデバイスがESETのテクノロジーによって保護されており、その中にはGoogle Chromeも含まれていると説明。世界各国にリージョナルセンターや現地法人を構えており、今回、新たに日本法人を立ち上げるとした。

 日本市場でのESETの現状については、国内マーケットシェアで第4位となる7%を占めており、さらに成長を続けていることから、より上位を目指してキヤノンITSとともにさまざまなサービスを展開していくと説明。製品の展開やアップグレード、プレミアムサポートといったセットアップ、脅威モニタリングや脅威ハンティングといった防御、マルウェア解析やフォレンジック調査、コンサルティングといった対処を、できる限り効率的に行うために、東京から顧客に提供していくとした。

キヤノンITS代表取締役社長の足立正親氏

 キヤノンITS代表取締役社長の足立正親氏は、キヤノンITSでは2003年に国内総販売代理店としてESETの取扱を開始し、売上も2015年~2018年の年平均成長率は12%と成長を続けていると説明。ESET製品の性能の高さと、キヤノンITSの導入前支援や導入後サポートなどが組み合わさることで、各種調査でも高い顧客満足度となっているとした。

 今後については、現状のESETビジネスはPCやサーバー向けウイルス対策ソフトが中心だが、これからは顧客の状況変化に対応した包括的なセキュリティソリューションやサービスを提供していくと説明。イーセットジャパンとの連携により、脅威動向やニーズを迅速に製品に反映していくとともに、最新の脅威に備えた情報発信の強化、セキュリティ対策上の問題を迅速に解決していくサービス提供の強化を行っていくとした。

日本国内のESETビジネス概況
イーセットジャパン カントリーマネージャーの黒田宏也氏

 イーセットジャパンのカントリーマネージャーに就任した黒田宏也氏は、現時点ではESETは中堅企業セグメントで10%以上のシェアとなっており、今後は特に大企業と個人のセグメントに注力していくと語った。

 そのためのアクションとしては、顧客ニーズを製品開発に反映する体制、大企業向け新ソリューションの導入、セキュリティ情報の発信、ブランドマーケティングの強化に向けてリソースを整備しており、ブランドとシェアの向上を図っていくと説明。1年目にリソースと体制の確立、1~2年目に新ソリューション導入、3~5年目に年2桁売上成長を達成し、国内トップ3ベンダーを目標にするとした。

顧客セグメント別販売・ESETシェア推移
トップ3ベンダーを目標に
キヤノンITS執行役員ITインフラセキュリティ事業部事業部長の近藤伸也氏

 キヤノンITS執行役員ITインフラセキュリティ事業部事業部長の近藤伸也氏は、ESETエンタープライズソリューションの国内展開について説明。ビジネス成長に向けた方向性としては、複雑化を増すビジネス環境に、包括的なセキュリティ対策を提供することだとして、ソリューションに加えて高度セキュリティエンジニアによるプロフェッショナルサービスの提供により、顧客への提供価値を向上していくことだとして、プロフェッショナルサービス強化のため、高度セキュリティエンジニアを育成中だとした。

 具体的なエンタープライズ製品については、クライアント&サーバー保護の「ESET Endpoint Protection」と、統合管理の「ESET Security Management Center」を2018年末に、クラウド型サンドボックスの「ESET Dynamic Threat Defense」を2019年上半期に、EDR製品の「ESET Enterprise Inspector」と脅威インテリジェンスサービスの「ESET Threat Intelligence」を2019年内に、それぞれ提供するスケジュールだと語った。

ソリューションに加えてプロフェッショナルサービスを提供
ESETエンタープライズ製品の提供予定