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社員の○○さんみたいな人がほしい!ボタンを押下→それだけで人材会社へ求人募集をかけられる新機能
「カオナビ」と「リクナビ」の連携サービスが実現
2018年8月23日 12:00
株式会社カオナビは23日、同社が提供するクラウド型社内人事システム「カオナビ」において、人材採用業務を支援する新機能「TALENT FINDER」の提供開始を発表した。カオナビ上の各社員のプロフィール画面などに、顔写真とともに「こんな人ほしい!」ボタンを表示。これを押下することで、その人と同じようなスキルを持つ人材の求人募集を、人材会社に対して簡単に出すことができる。第1弾として、株式会社リクルートキャリアの「リクナビHRTech 転職スカウト」と連携した。
その社員のスキルや業務経歴、人事評価、家族情報、小耳情報など、カオナビの人事データベースにすでに登録されている各種項目の情報が人材会社に送られ、それらの情報をもとに求人条件が割り出され、求職者データベースの中から条件に合致する候補者をレコメンドする仕組みだ。
「こんな人ほしい!」ボタンに加えて、「このポジションに入る人がほしい!」ボタンも用意しており、ロールモデルにしたい社員を4人まで選定して、それらの人事データに基づいて求人募集することも可能だ。
カオナビを導入している企業であれば、求人部署→人事部門→人材会社のエージェントの“伝言ゲーム”がなくなり、求人要項作成やミーティングの手間・時間が省けるとともに、求める人物像のミスマッチも防げるという。
カオナビによると、社内の人事システムのデータベースと、人材会社の求職者データベースを直接連携する機能は日本初だとしている。
カオナビに蓄積している人事情報のうちどの項目を求人会社に対して開示するかは、カオナビの導入企業側であらかじめ設定しておくことが可能で、個人を特定される情報は送られない。また、TALENT FINDER機能を利用するにあたってのカオナビの追加料金はないが、求人サービスを使用するには人材会社との契約が必要。実際に同サービスを通じて採用に至った場合に、人材会社との契約で規定された紹介手数料が発生する。
なお、TALENT FINDER機能では、求めている人物像を“社員の○○さんみたいな人”と簡単に明確化できるメリットがあるが、当然ながら、そうした社員がいなければ機能しない。人員増強などの場合に役立つ反面、これまでにない人材を必要としている状況では活用は難しい。
一方で、退職してしまった社員の代わりを探している場合は、退職後も人事データもカオナビに残していれば活用が可能だ。カオナビによると、退職者のデータもカオナビで保持しておくかどうかは、導入企業側の規定などにもよるため、各社が判断するかたちになる。
カオナビは今月6日、「人材データプラットフォーム構想」を発表。散在している人事情報データを集約して人事マスターデータとして活用するための「JOBXフォーマット」を開発し、社員の入社前から退職後まで継続的な関係構築を行えるようにするとしている。
例えば「退職者コミュニケーションツール」では、退職者の履歴をカオナビに保管することで、同窓会ネットワークを構築し、退職者に対してイベント招待やアンケートなどのコミュニケーションを継続することで、優秀な退職者を再雇用へつなげることも可能になるという。
今回のTALENT FINDER機能におけるリクルートキャリアとの連携も、人材データプラットフォーム構想に向けたプロジェクトの一環。