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NEC、通信事業者向けトラフィック制御「Traffic Management Solution」を5G向けに強化

 日本電気株式会社(以下、NEC)は1日、通信トラフィックを高度に制御することで、利用者の体感品質向上や通信事業者の効率的なネットワーク運用を実現するソリューション「Traffic Management Solution(以下、TMS)」を、次世代無線通信規格の5G向けに強化し、発売した。

 NECでは、5Gの実用化が近付く中、高速・大容量通信の実現に向けては無線区間のみならず、コアネットワークの高速化が求められると説明。また、5Gの実用化後は、4Gや5Gなど通信速度が異なるネットワークが混在するため、端末が移動中に通信する基地局を切り替えるハンドオーバー時のネットワークの安定性確保も求められるとしている。

 こうした点を踏まえ、今回の強化ではTMSを構成するソフトウェアを一新し、性能・分析精度の向上を図るとともに、ネットワーク状況の変動に応じて制御する機能である「Dynamic TCP Optimization」の対応範囲を5Gbps以上の超高速域まで拡大した。

 これにより、5Gbps以上の超高速域において約24%のスループット向上や、5Gから4Gへのハンドオーバー時のダウンロード時間を約27%短縮、4Gから5Gへのハンドオーバー時の最高速度への到達時間を約64%短縮を実現し、5G環境での通信品質向上に貢献するとしている。

 また、TMSは4G環境においても通信品質向上に貢献するもので、4G向けに導入したTMSは、5Gに移行後もそのまま利用できると説明。NECでは、グローバルで20社以上の通信事業者に採用されているTMSを今後も強化し、5Gのさらなる進化に対応することで、利用者の体感品質向上や通信事業者の効率的なネットワーク運用に貢献していくとしている。