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SAPジャパン、次世代ERP「SAP S/4HANA Cloud」新版を提供開始

 SAPジャパン株式会社は31日、次世代ERP「SAP S/4HANA Cloud」の機能拡張された新版となるSAP S/4HANA Cloud 1808を、日本市場で提供開始した。今回の新版を提供することで、従来オンプレミスを前提としてきた基幹システムの要件に応え、SAPが提唱する「インテリジェントERP」の実現を促進するとしている。

 SAP S/4HANA Cloud 1808では、「財務資金管理領域における本社ERPとの連携強化」や「高度なバリアント選定(Advanced Variant Configuration)機能における多段階対応」などの拡張機能、「債権管理関連の状況が一元的に把握できる概要画面」などさまざまな業務領域における分析機能の強化、「機械学習を使った販売予測分析」や「自然言語処理を使った販売伝票のトラッキング」など、最新技術を活用した機能が提供される。

 また、SAP S/4HANA Cloud 1808に加えて、全業種・全業務領域をカバーする「SAP S/4HANA Cloud, single tenant edition(以下、single tenant edition)」を提供。single tenant editionでは、顧客ごとに固有の環境とエキスパートがアサインされるため、バージョンアップや各種設定などを適宜相談しながら対応できる。

 これにより、顧客はシステムの継続的な更新、SAP製品の人材確保と育成、さらにはBCP(事業継続計画)やセキュリティ対策といった、従来課題とされてきた負荷から解放され、本来の導入目的である業務改善や情報活用、さらにはデジタルトランスフォーメーションに人材を集中させられるとしている。

 SAPジャパンでは、現在SAP ERPを利用している顧客の移行も含めて、機能拡張したSAP S/4HANA Cloudを今後積極的に展開していくことで、日本企業のデジタルトランスフォーメーション促進を支援していくとしている。