ニュース

SAP、次世代クラウドERPの新版「SAP S/4HANA Cloud 2011」

 SAPジャパン株式会社は3日、次世代クラウドERPの新版「SAP S/4HANA Cloud 2011」を提供開始したと発表した。

 SAP S/4HANA Cloudの最新版では、従来のSAP ERPが提供していたリアルタイム性や内部統制といった価値を保ちつつ、インテリジェントエンタープライズ化において重要な3つの要素において、新しい技術を取り込んだという。

 1つ目は、社内外プロセスの連携による業務の自動化や標準化の促進で、広範囲な業務領域をカバーし、SAPのビジネスネットワークや各種SAPソリューションとの連携を強化した。

 また2つ目は迅速性(変化への対応スピード向上)。基幹系と分析系の統合、および組み込まれた分析機能により、気づきから対応までのスピードを、またクラウド活用による立ち上げ・変化対応のスピードを向上させた。最後の3つ目は革新性(高度・最新技術の適用)で、機械学習などの活用による業務の自動化や高度化を促進するとしている。

 具体的な新機能としては、売掛金処理や支払約束管理など、回収・クレーム管理に対する新たなSAP Fioriアプリを6つ用意した。また、支払約束における分割支払の登録や、クレームと改修請求書におけるカスタム項目・ロジックの拡張オプションなどにより、さらに柔軟な対応が可能になったという。

 さらに定期的なサービス業務に対応し、保全計画による定期サービスの計画立案、および計画に基づくサービス実行管理を行えるようになった。この機能を利用することで、定期サービスによる顧客維持率と継続的なサービス収益の増加につながるとしている。

 加えて今回は、販売領域における機械学習の活用により、PDFファイルなど非構造化データからの受注登録、受注時の製品提案などが新たに組み込まれた。これらを通じて受注処理のさらなる自動化や機会損失リスクの低減を支援する。

 このほか、SAP Privacy Governanceとの統合によるデータ保存リスク対応が行われており、SAP S/4HANA Cloudでの財務領域およびビジネスパートナテーブルの利用データに対し、プライバシー関連手続きの自動化を定義できるようになった。例えば、情報ライフサイクル管理(ILM)の保持期間を超過した取引先マスタや契約会計データの検出を行え、潜在的なプライバシーリスクの自動検出をサポートしたとしている。

 なおSAPジャパンでは、オンプレミス版のSAP S/4HANAについても、最新版「SAP S/4HANA 2020」を10月にリリースしており、社内修理業務を確立できる機能や、内部取引照合機能などが追加された。