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鈴与が「SAP S/4HANA Cloud, single tenant edition」採用、

NECソリューションイノベータを導入パートナーに選定

 SAPジャパン株式会社とNECソリューションイノベータ株式会社は2日、鈴与株式会社が、SAPの次世代ERP「SAP S/4HANA」をプライベートクラウド型のERPとして提供する「SAP S/4HANA Cloud, single tenant edition」を採用したと発表した。2019年8月より、NECソリューションイノベータが導入プロジェクトを開始している。

 物流サービス企業の鈴与は、現行の会計システムが導入から20年程度経過し、経営ニーズとシステム機能間のギャップなどが顕在化していたため、新システムの導入検討を開始。複数のERPパッケージを比較検討した結果、ビジネス環境の変化への対応力などを評価して、顧客ごとに固有のクラウド環境を提供するシングルテナント方式のクラウドERP「SAP S/4HANA Cloud, single tenant edition」、およびBIツール「SAP Analytics Cloud」、PaaS基盤「SAP Cloud Platform」の導入を決めたという。

 クラウドERPの「SAP S/4HANA Cloud, single tenant edition」を採用したことにより、SAP S/4HANAが提供する多様な機能拡張プログラムをタイムリーに適用し、環境の変化へ柔軟に対応できるようになったとのこと。

 同時に採用した「SAP Analytics Cloud」はSaaS型のBIツールで、データ分析機能に加えAI/機械学習機能を実装している。鈴与では、これらの機能を活用したデータ分析を通じ、次世代経営管理基盤の「経営管理の近代化」というプロジェクト目的の実現を目指すとした。

 また、包括的なアプリケーション開発機能を提供するPaaS「SAP Cloud Platform」の採用により、アドオン・拡張機能をクラウドERPの外で実装可能になる。これによって、環境変化に柔軟に対応できるシステム基盤を実現可能になるとのことだ。

 なおNECソリューションイノベータは、これまで数多くのSAPビジネスに携わるとともに、NECグループ全社で、SAP導入によるグローバル業務改革を実践している。これらの経験を体系化したメソドロジーと、標準業務プロセスを内包したSAP Best Practicesベースのアセットを利用したプロジェクト推進力が評価され、導入パートナーに選定されたとのことだ。