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西松建設、LPWAとIoT技術を用いた農業分野向け計測監視システムの実証実験を開始

 西松建設株式会社は17日、LPWAとIoT技術を活用した傾斜監視クラウドシステムの技術を応用し、農業分野向けの計測監視システムの実証実験を、北海道石狩郡当別町において行うと発表した。

 今回、西松建設が開発したシステムは、営農者が自宅に居ながら、畑やハウスの状況を把握できるようにするもの。現地の畑やハウスに行かずとも温度・日照管理が可能になるため、省力化が見込めるという。また、積算温度・日照時間を把握することによって、従来のように、営農者の経験に頼るのではなく、データに基づいた最適な収穫時期を算出できるようになるとのこと。

 システムでは、設置したセンサーBOXからLPWAネットワークのSigfoxを利用してクラウド環境へデータを収集し、データ処理もクラウド環境で行う仕組み。計測値があらかじめ設定された値を超えた場合には、メールで通知する機能も備えている。

 センサーBOXへの給電は乾電池のみで行えることから、電源の配線は不要で、実証機では1年程度にわたり電池交換の必要がないとした。

 西松建設では、実証実験の中でシステムの改良を重ね、営農者の勘や経験を「見える化」し、手軽に開始できる環境監視クラウドシステムの構築を図る考え。今後、農業分野における新サービスとして実用化を目指している。