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キヤノンITS、IoT領域におけるイベントドリブン型アプリケーションの開発プラットフォーム「VANTIQ」を提供開始

 キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は21日、米Vantiqとの間で、次世代アプリケーション開発プラットフォーム「VANTIQ(バンティック)」の販売パートナー契約を締結したと発表した。提供開始は6月1日。

 VANTIQは、ビジネスシーンにおいて発生する多種多様なイベントを、高いリアルタイム性で処理することで情報の伝達スピードを高め、迅速な判断や行動を可能にする「イベントドリブン型」アプリケーションを開発できるプラットフォーム。

 イベントドリブン型により、不規則に発生する大量のイベントを即座に人のアクションに結び付けるアプリケーションの開発が可能で、システムが適切な人に、適切な情報を、適切なタイミングで提供する「マン・マシン・コラボレーション(人とマシンの協業)」を、より高度なレベルで実現できるとしている。

コラボレーションのイメージ

 分散アーキテクチャを採用しており、複数のエッジノードやモバイル端末にアプリケーションを分散させてシステムを構築することが可能。エッジノードやモバイル端末の数を増やすことで、非常に大規模なシステムも構築でき、各所から収集したデータは、クラウド/オンプレミスのダッシュボード機能で集中管理できる。

 また、システムを停止せずにアプリケーションの配布/更新を行う仕組みを持つため、アジャイルにシステムを拡張していくことが可能。「作業員や機械をリアルタイムに見付けて割り当てたい」「モノの状況や位置をリアルタイムに確認して応答したい」「動的に変化する状況を作業員に適切に提供したい」といった、高度な「マン・マシン・コラボレーション」システムを短期間に構築でき、IoTで新しい価値を生み出すまでの時間を短縮するとしている。

画面イメージ

 キヤノンITSではVANTIQを、同社独自のエッジプラットフォーム「PlatSquare」や、三菱電機主導のオープンFA-ITプラットフォーム「Edgecross」と連携させるソリューションと位置付け、IoTを起点とするSI案件に展開。Edgecross対応製品としてEdgecrossマーケットプレイス上でも販売し、リーズナブルで実現性の高い工場IoTを提案していく。

 キヤノンITSでは、IoTを検討している製造業の大手企業および中堅企業に対して、今後、IoT・エッジコンピューティング領域を軸とした新たな付加価値創出を推進し、顧客の「ものづくり」における課題解決を支援していくとしている。

 また、5月30日~6月1日に東京ビッグサイト東ホールで開催される「スマートファクトリーJapan 2018」に、VANTIQを出展。VANTIQのマン・マシン・コラボレーションに、PlatSquareを組み合わせたデモンストレーションを実施する。