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パナソニック、インフラ点検サービス「Smart Image Sensing」で橋梁や電柱上などの点検を支援する新サービス
2018年4月3日 06:00
パナソニック株式会社とパナソニックシステムソリューションズジャパン株式会社(以下、パナソニック)は2日、ロボティクスと画像処理技術を活用したインフラ点検サービス「Smart Image Sensingシリーズ」として、主に橋梁などの点検を支援する「4K画像活用構造物点検サービス」と、道路近接設備などの点検を支援する「インフラ設備撮影サービス」の2サービスの提供を開始した。価格はいずれもオープン。
「4K画像活用構造物点検サービス」は、橋梁などの構造物に対して、4Kカメラによる高画質撮影を行うことで、振動の可視化や周波数解析、たわみ量解析の結果データの提供など、構造物を効率的かつ安全に計測するサービス。対象物の撮影に関する現場環境の下見から、カメラなどの計測機材の選定、撮影、解析、レポートまで一括してパナソニックでサービス提供を行う。
インフラ構造物の点検においては、従来の方法では足場などを対象構造物に建設して多くの人員と期間をかけていたが、足場を必要としないカメラ撮影という手法により人員の削減と期間短縮を図ることが可能で、足場建設時における災害リスクも軽減する。
従来の一般的な手法では対象構造物に加速度センサーなどを直接設置する必要があったが、構造物の形状や構造から計測出来なかった部位でも、パナソニックの画像解析技術により、多様な変位を計測することが可能。さらに、同時に複数個所を計測する場合においても、センサーを複数設置する必要がなくなり、撮影画像内の複数ポイントを同時に計測できる。
また、蓄積した4Kカメラ映像からは、後ほど改めて別のポイントの解析を行うことも可能で、解析データについては振動、周波数などを図示し、結果を分かりやすくできる。
「インフラ設備撮影サービス」は、電柱上のカラスの営巣の点検など、目視で行っていた点検作業を、車両などからの撮影画像で代替するサービス。車両移動を伴う点検の際に、運転者と点検員の複数体制で実施していたところを、撮影のみで実施できることで、点検員と分離した人員配置とスケジュールを組むことが可能になる。
これにより、巡視時の人員が半減できるとともに、画像による定量的な点検の効率化が期待でき、高所や道路における台風や地震の後のスクリーニングにも貢献する。さらに、撮影画像は地図上へマッピングすることで、地図上から設備画像を選択確認でき、蓄積された過去情報の検索閲覧も可能になる。
詳細点検業務における近接目視での点検や、日常的または巡視点検など、点検内容、用途に合わせたカメラ解像度での撮影を行うことで、点検時間の短縮に貢献する。
さらに、蓄積した画像情報をもとに、AIを活用することで物体検知や異常抽出を実現する「お試しAIサービス」を提供。要望に応じて抽出に関わるチューニングも実施し、AIによる抽出精度が高くなることで、対象物の確認時間を半減あるいはそれ以下にすることも期待できるとしている。