ニュース

パナソニック、ロボットや画像解析などで社会インフラ設備の点検を支援する「Smart Image Sensing」

 パナソニック株式会社とパナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社は4日、道路、橋梁、ダム、鉄道、エネルギーといった社会インフラ設備向けの点検サービス「Smart Image Sensing」を発表した。

 Smart Image Sensingは、定期的なメンテナンスが必要となる社会インフラ設備に対し、点検を行うサービス。パナソニックグループが強みとしているロボットや4K画像など、これまでに開発してきた撮像デバイスと最新の画像処理技術を活用しているのが特徴で、インフラ点検の測定結果を可視化し、測定データの収集・管理・提供を行うという。

 また、堅牢性などが特長の業務端末群と連携させることで、スムーズな点検業務を支援するとした。

 さらには、パナソニックが全国約70カ所に展開するフィールドサポート網を活用し、高所などの危険エリアや、大きな労力を必要とする広域エリアにおいても、点検業務の省力化を支援するとしている。

 具体的なサービスメニューとしては、すでに2016年11月よりサービスを開始している「水中Rov.点検サービス」を、このラインアップの1つに位置付けるほか、「インフラ設備撮影サービス」「4K画像活用構造物点検サービス」「ドローン点検支援サービス」を、2017年度内に順次提供開始する。

 このうちインフラ設備撮影サービスは、停電の原因にもなる、電柱上のカラスの営巣の点検など、高所・広範囲における目視点検作業を支援するもの。車両などからインフラ設備の自動撮影を行った上で、画像履歴管理と画像AIを活用して異常検知し、省力化を図るという。

 また4K画像活用構造物点検サービスでは、4Kカメラ映像で定点観測を行い、たわみ量を可視化して、橋梁などの構造物を効率的かつ安全に計測する。従来、構造物点検は目視やセンサーを使用したものが主流だったが、足場設置に伴う安全面やコスト面に課題があっとのことで、このサービスによってそうした課題解決を支援するとのこと。

 さらに、ドローン点検支援サービスでは、カメラ搭載ドローンにより、高所にあるインフラ設備の確認を始め、災害発生後などのリアルタイムでの現場状況確認や、要注意箇所の監視支援を行うとした。非行申請からドローン運航・映像収集、画像蓄積、報告までをワンストップで実現するのが特徴だ。

 なおパナソニックでは今後、各業界に向けた業務別サービスパッケージの提供拡大を図るほか、撮像画像をAIで分析する「異常検知」「予兆監視」サービスも展開する考えだ。