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ディープラーニング技術を用いて高精度に物体検知、GMOクラウドが新技術を開発

トーハンと共同で、本のピックアップ回数をカウントする実証実験を実施

 GMOクラウド株式会社は7日、企業のIoTビジネス化をサポートする「IoTの窓口 byGMO」において、深層学習(ディープラーニング)技術を活用し、高精度に物体検知ができるコンピュータビジョンを開発したと発表した。

 そうした活動の中でGMOクラウドでは、より高精度な物体検知により、顧客の多様な購買行動データを取得できれば、マーケティングのみならず幅広い活用ができると考え、ディープラーニング技術を活用した高精度検知コンピュータビジョンを開発した。

 そして今回、トーハンの「ほんをうえるプロジェクト」と共同で、開発したコンピュータビジョンを活用し、店頭での顧客の購買行動を取得する実証実験を実施する。まずは書籍の「ピックアップ回数」をカウントする実証実験を行い、将来的には従来のセンサーとの複合検知によるさまざまな活用を視野に、開発・実験を進めるとのこと。

 実施場所は東京駅八重洲南口の「八重洲ブックセンター本店」で、期間は2月1日から。具体的には、本が積まれている平台や棚の上部にコンピュータビジョン(カメラ)を設置し、対象書籍の「ピックアップ回数」をカウントする。コンピュータビジョンには、ディープラーニングによって対象書籍のデータの特徴を認識した学習済みAIモデルが搭載され、来店客が対象書籍を手に取るたびに自動でカウントして、1時間ごとの集計データを数値化できる。

 店舗では、こうして取得したピックアップ回数と売上データを商業することにより、棚に戻された回数を把握可能になる仕組みで、今後、GMOクラウドおよびトーハンは、このコンピュータビジョンを応用し、万引防止サービスや、自動精算による無人店舗の実現なども検討するとしている。

コンピュータビジョンによる書籍の検知イメージ