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NTT西日本、SINET経由によるMicrosoft Azureへの閉域網接続ソリューション

 西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)とエヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社(以下、NTTスマートコネクト)は3日、日本マイクロソフト株式会社のクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」に、国立情報学研究所(以下、NII)が提供する学術情報ネットワーク(SINET)を介して閉域網で接続するソリューションの提供を開始した。

 ソリューションは、SINETに加入している大学および研究機関などに向けて、SINETクラウド接続サービスを介したMicrosoft Azureへの接続を提供するもの。SINET、NTTスマートコネクトが提供している「クラウド クロス コネクト『Azure接続(アカデミックプラン)』」や、NTT西日本の閉域ネットワークサービス「フレッツ・VPN ワイド」「ビジネスイーサ ワイド」などを組み合わせることにより、顧客拠点やデータセンターから、インターネットを介さないセキュアなネットワーク環境で、Microsoft Azureへの接続を容易に実現する。

 利用者は、拠点やデータセンターから最寄りのSINET接続拠点までネットワークを接続することで、ソリューションの利用が可能。SINETのアクセスポイントは47都道府県すべてに設置されているため、これまでMicrosoft Azureのデータセンターから離れていることから利用することが困難であった利用者にとっても、メリットのあるプランとなる。

 閉域網接続サービスを利用するために必要なBGPルーターは、NTTスマートコネクトが運用・管理するため、利用者はBGPに対応した高価な機器を新たに用意する必要がなくなり、導入コストを削減できる。

 利用者拠点からは、スタティックルーティングで接続が可能で、環境構築にあたり高度な専門スキルは不要。すでにSINETを利用している利用者は、多くの場合、既存の機器の簡単な設定変更で利用できる。

 料金は個別見積もり。NTT西日本グループでは、SINETに加入している大学および研究機関などに、今回の接続プランを活用したトータルソリューションを提供していくと説明。また、NTT西日本では、日本マイクロソフトが今後提供を予定している大学ICT推進協議会(AXIES)の会員大学向け「Microsoft Azure定額プラン」と、ソリューションを用いた新たなサービスの提供も予定するとしている。