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GPUサーバーや水冷システムなどが目を引く ~Japan IT Week会場レポート
2025年4月25日 06:00
5つの展示会からなるイベント「Japan IT Week」が、4月23日~25日に東京ビッグサイトで開催されている。同時開催は、「Japan DX Week」「営業・デジタルマーケティングWeek」「EC・店舗Week」。
ここでは、「Japan IT Week」の「第1回 データセンターEXPO」や「第28回 IoT・エッジコンピューティングEXPO」の中から、GPUサーバーなど最新サーバー関連の展示を紹介する。
Supermicro:NVIDIA、AMD、Intelの3コーナーでサーバーを展示
データセンター向けサーバーベンダーのSupermicro(Super Micro Computer)のブースでは、NVIDIA、AMD、Intelのチップベンダー別の3つのコーナーに分けてサーバーを展示していた。
NVIDIAのコーナーでは、NVIDIA B200 8GPUを搭載する4Uサーバー「SYS-422GA-NBRT-LCC」が実機展示されていた。ちなみに、シャーシにNVIDIAのCEOのジェンスン・ファン氏のサインが入っており、COMPUTEXで展示したときにサインしてもらったとの話だった。
そのほか、NVIDIA GH200を搭載した空冷の「ARS-111GL-NHR」と水冷の「ARS-111GL-DNHR-LCC」も並んで展示されていた。
AMDのコーナーでは、HPC/AI向けAPU「AMD Instinct MI300A」を搭載したサーバー「AS-4145GH-TNMR」や、2UにAMD EPYC 9005/9004の4ノードを収納するHPC向け水冷サーバー「AS-2126FT-HE-LCC」、3UにAMD EPYC 4004の10ノードを収納するマイクロクラウドサーバー「AS-3015MR-H10TNR」を展示していた。
Intelのコーナーには、Xeon 6搭載のサーバーとして、Pコア搭載のブレードサーバーや、E3.Sストレージサーバー、エッジ向けサーバーなどが展示されていた。
なお、ブースの壁には各種サーバーのラックの写真があしらわれていた。
ASUS:各種GPUサーバーを展示
ASUS Japan株式会社のブースにはサーバーのコーナーが設けられ、GPUサーバーも展示されていた。
最新のモデルとしては、「ESC AI POD NVDIA GB200 NVL72」を、写真とモック(模型)で展示していた。1ラックで36個のNVIDIA Grace CPUと72個のNVIDIA Blackwell GPUを搭載し、第5世代NVIDIA NVLinkテクノロジーに対応する。
「ESC NB8-E11」は、NVIDIA B200 GPUを8基搭載するGPUサーバー。10サイズを、GPUとCPUの2層に分けて、それぞれエアフローを効率化している
「ESC N8-E11 / ESC N8-E11V」は、NVIDIA H100 / H200を8基搭載するGPUサーバー。7Uサイズを、これもGPUとCPUの2層に分けている。空冷と水冷のモデルを用意し、「ESC N8-E11V」が水冷モデル。
そのほか、ESC8000A-E13Pは、PCIe接続のGPUを8つ搭載できる、HPC・AI向け4Uサーバー。RS720-E12は、スタンダードなラックサーバーで、GPUを3つ搭載できる。
デル:GPUサーバーや水冷ラックソリューションを展示
デル・テクノロジーズ株式会社のブースでは、PCと並んでサーバーの展示も行われていた。
NVIDIAとのコラボによるAIソリューション「AI Factory with NVIDIA」のコーナーでは、GPUサーバー「PowerEdge XE9680」のモック(模型)が展示されていた。6Uのサイズに、NVIDIAのH200 / H100 GPUを8基搭載する。サイバーエージェントのAIサーバーでの採用が公表されている。
また、エンタープライズAI向けのGPUサーバー「PowerEdge XE7745」についても説明していた。4UシャーシでH200などのPCIe GPUを8基搭載する。
ブースの説明では、GPUやCPUの発熱量が増えていく中で、デルでは「空冷も頑張っている」のが特徴だという。1Uで350Wまで、2Uで500Wまで空冷で対応。さらに水冷サーバーでは、空冷と同じ汎用性のあるパーツを利用することで、コストとメンテナンス性に優れるとのことだった。
その水冷については、DLC(Direct Liquid Cooling)方式の水冷サーバーやCDU(Coolant Distribution Unit)をラックにマウントした水冷ラックソリューションも展示していた。
水冷GPUサーバー対応のコンテナデータセンターや、富岳で採用された冷却システム
データセンターにおけるサーバーの水冷(液冷)関連の展示もいくつか見られた。
株式会社ゲットワークスのブースでは、同社が展開するコンテナ型データセンターについて展示。特に自然水で冷却駅を冷やす水冷(液冷)にてNVIDIA H200 / H100 GPU搭載サーバーを稼働させている湯沢GXデータセンターの様子を模型で紹介していた。
自動車の燃料やブレーキの配管で高いシェアを持つ三桜工業株式会社は、データセンター向けの冷却システムも手掛けている。
ブースでは、スーパーコンピューター「富岳」で採用された水冷式冷却システム配管のスケルトンモデルを展示。そのほか、ラックの空気を水冷で冷やすリアドア型水冷システムも展示していた。