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Supermicro、AI/IT液冷データセンターの構築に向けた「Data Center Building Block Solutions」を発表
2025年5月21日 11:00
米Super Micro Computer(以下、Supermicro)は現地時間15日、サーバー、ストレージ、ネットワーク、ラック、液冷、ソフトウェア、サービス、サポートなど、さまざまな重要なインフラストラクチャーコンポーネントを備えた、AI/IT液冷データセンターの構築に向けたソリューション「Data Center Building Block Solutions(DCBBS)」を発表した。
DCBBSは、256ノードのAI Factory DCBBSスケーラブルユニットを含む、事前検証済みのデータセンターレベルのスケーラブルユニットパッケージを提供する。フロアプラン、ラックの立面図、部品表などを合理化したパッケージを提供することで、長期にわたるデータセンター設計の負担を軽減するように設計されている。
Supermicroは、コンサルティングからオンサイト展開、継続的なオンサイトサポートまで、プロジェクトの成功を確実にするための包括的なファーストパーティサービスを提供する。DCBBSは、システムレベル、ラッククラスターレベル、データセンターレベルでカスタマイズが可能で、ほぼすべてのプロジェクト要件に対応できるとしている。
Supermicroのソリューションには、最大256基の液冷4U Supermicro NVIDIA HGXシステムノードが含まれる。各システムには8基のNVIDIA Blackwell GPU(合計2048基のGPU)が搭載され、最大800GbpsのNVIDIA Quantum-X800 InfiniBand、またはNVIDIA Spectrum X Ethernetネットワークプラットフォームで相互接続される。このコンピューティングファブリックは、高性能PCIe Gen5 NVMeを備え、柔軟に拡張可能な階層型ストレージ、TCOに最適化されたData Lakeノード、中断のない継続的な運用を実現する耐障害性の高い管理システムノードによって支えられている。
Supermicro は、システムレベル、ラックレベル、データセンターレベルの3つの階層レベルで構成される、モジュール式ビルディングブロックアプローチを採用しており、CPU、GPU、DIMM、ドライブ、NICなどの個々のコンポーネントの選択に至るまで、システムレベルの部品構成を決定するために設計オプションを顧客に提供する。システムレベルのカスタマイズにより、特定のデータセンターのワークロードとアプリケーションに特化したハードウェア要件を満たすことができ、データセンターリソースをきめ細かく微調整できる。
また、サーマルとケーブル配線の最適化を確実にするために、ラックエンクロージャーの立面レイアウトの設計を支援し、顧客が42U、48U、52U構成などのラックエンクロージャーのタイプの選択を可能にしている。
Supermicroは、顧客との最初の協議の後、データセンターの電力バジェット、パフォーマンス目標、その他の要件に合わせてカスタマイズされたプロジェクト提案書を提供する。
また、DCBBSは、Supermicroの直接液冷ソリューション「DLC-2」と併用することで、最大40%の電力を節約、データセンターの設置面積を60%削減、水の消費量を40%削減し、これらすべてがTCOの20%削減につながるとしている。
Supermicroは、データセンターの設計、ソリューションの検証、プロフェッショナルによるオンサイト展開など、サービスレベルのビルディングブロックの包括的なポートフォリオを提供している。これには、長期的な成功を確保するための継続的なオンサイトサポートと、ミッションクリティカルな稼働時間のための4時間以内オンサイト応答オプションが含まれる。
SupermicroのSuperCloud Composerは、クラウド規模でコンピューティング、ストレージ、ネットワークのビルディングブロックを管理する豊富な分析機能を備えた、一連のインフラストラクチャ管理機能スイートを提供する。
さらに、サービスに加えて、Supermicroは、AIトレーニング、AI推論、クラスター管理、ワークロードオーケストレーションなど、データセンターアプリケーション統合に関する幅広い専門知識を持っていると説明。これには、NVIDIA AI Enterpriseソフトウェアプラットフォームを展開するサポートも含まれ、Supermicroは顧客のソフトウェアスタックに基づいたソフトウェアのプロビジョニングと検証のためのフルサービスを提供するとしている。