仮想化道場
転換期を迎える2014年のIntelのサーバー向けプロセッサ (ファウンダリサービスを一般提供)
(2014/1/17 06:00)
ファウンダリサービスを一般提供
また、SC13の直後に開催されたIntelの投資家向けのカンファレンスで、新しくCEOになったブライアン・クルザニック氏が、Intelの半導体工場でのファウンダリサービスの提供を拡大すると発表した。
Intelは、FPGAメーカーなど、いくつかのメーカーのチップを製造している。しかし、TSMCのようにさまざまなメーカーのチップを受け入れるのではなく、限定したメーカーにチップの製造だけを行っていた。しかし、今回の発表では、どのような企業に対してもIntelの最先端半導体製造技術を利用したファウンダリサービスを提供するとしている。
Intelでは、膨大な数のiPhoneやiPadなどを提供しているアップルから、プロセッサの製造を請け負いたいのかもしれない。
こうした戦略にかじを切った背景としては、10nmの半導体プロセスの開発・運用は、膨大な金額がかかることが挙げられる。実際、半導体製造装置を手掛ける東京エレクトロンとアプライドマテリアルズの経営統合の大きな原因として、次世代の半導体製造装置の開発に膨大な金額がかかることが指摘されていた。
このようなことを考えると、10nm以降の半導体製造は、膨大なチップを製造しているIntelにとっても、製造コストを跳ね上げることになるのだろう。最先端の半導体工場を維持し続けられるように、さまざまな需要を受け入れることで、自社チップの製造コストも低く抑えることが可能になるのではないか、と考えられているようだ。