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Appleは生成AI対応iPhoneをついに投入するのか 迫る「WWDC」

中国ではBaidu(百度)と協議

 Gurman氏によると、AppleはGoogleだけでなく、OpenAIとも最近話し合いを行っているという。広範囲に可能性を探っているようだが、さらに意外な相手の名が出てきた。

 3月22日付のWall Street Journalは、Appleが中国の検索最大手Baidu(百度)と生成AIモデルの利用について協議していると伝えた。Baiduは昨年10月、「GPT-4に匹敵する」という生成AIモデルの最新版「Ernie(文心) 4.0」を発表している。

 中国ではLLMは「生成AIサービス管理暫定弁法」の下で承認を受けねばならず、国外のモデルで登録されたものはない。同国で生成AIを利用したサービスを行うためには、中国でパートナーを見つけるしかない。

 実際、SamsungはフラッグシップのGalaxyで、中国外ではGeminiを、中国ではErnieを一部のAI機能に使用している。

 Wall Street Journalの情報源となった関係者によると、AppleとBaiduの協議はまだ手探り状態で、それ以外の中国企業との交渉が行われているかについては不明という。

 中国はAppleにとって最重要市場だ。だが、米中関係の緊張などから低迷しており、今年に入っての6週間のiPhone販売台数が前年同期比24%減。スマートフォン販売シェアは4位に後退した。

 Appleはテコ入れ策も模索しているようで、3月中旬、中国での研究開発チームを過去5年間で倍増させ、iPhone、iPad、Vision Pro製品ラインの研究用に新しいラボを開設することを明らかにしている。