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C2PAがデファクトになるか 対ディープフェイクへの取り組み

GoogleのAI画像ラベリング

 C2PAに参加していないGoogleも最近、対フェイク画像の取り組みを進めている。5月10日に発表した「About this image」は、Googleで検索した画像に真偽判定のための参考情報を提供するツールだ。

 情報は「類似の画像がGoogleに最初にインデックスされた時期」「最初に表示された場所」「ニュースサイト、ファクトチェックサイトなど他の場所での閲覧状況」などで、すべての画像について表示する。

 これらはGoogleの持つ検索データに基づく情報だが、あわせてAI生成画像にマークアップを付与する計画も明らかにした。

 検索結果のAI生成画像に「image self-labeled as AI generated」といったラベルを表示するもので、クリエーターやMidjourneyなどが、作成した画像に追加できるようにする。

 SEO業界メディアのSearch Engine Roundtableによると、このデータはメディア業界の写真メタデータ規格「IPTC」に基づくものだという。 IPTCの当該部分の仕様ドキュメントは作成中だ。

 実はC2PA側は前バージョンの1.2でIPTC規格をサポートしており、両規格は連携して作業しているという。Googleは現時点でC2PAに参加はしていないが、合流してゆくことはおおいにありそうだ。

 さらにAdobeが、先日のGoogle I/Oに合わせて画像生成アプリ「Adobe Firefly」をGoogleのBardに組み込むと発表している。FireflyはC2PAに準拠した履歴記録技術Content Credentialsが搭載されている。

 これでGoogleも実質的にC2PAに参加していると言っていいかもしれない。