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成長鈍化にAIとコスト最適化 クラウド大手3社の決算から

️黒字化果たしたGoogle、OpenAIのブームに乗るMicrosoft

 3社のハイライトでは、MicrosoftとGoogleの攻めが際立つ。

 最大手のAWSは、他の2社より成長率が低めになっている。AWSのCEOからAmazonのCEOとなったAndy Jassy氏は「経済的な困難にもかかわらず、クラウドには大きな機会がある」と述べている。そして、企業にはなお多くのオンプレミスのシステムがあり、そこからの移行に成長のチャンスがあるとの見解を示している。

 Microsoftは、「ChatGPT」の開発元であるOpenAIとの提携を大きな追い風としている。CEOのSatya Nadella氏は「Azure OpenAI Service」で、Azureのエンタープライズ機能とともにChatGPTやGPT-4などの高度なモデルを利用できることに触れ、AIの適用が拡大するにつれて自社のシェアが増えるだろうと述べている。

 「われわれは最もパワフルなAIインフラを持っている」と述べ、OpenAI、Nvidia、さらにはAIスタートアップのAdept、InflectionなどがAzureを使って大規模モデルをトレーニングしていると説明した。

 3社の中で最も高い成長率を記録したGoogleは、今期は、初めて黒字化を果たした重要な四半期となった。AlphabetのCEO、Sundar Pichai氏は、大企業顧客、パートナーエコシステム、製品リーダーシップなどを成功の要因に挙げている。

 生成AIについても、「多数の企業が、Google Cloudプラットフォーム、Google Workspace、セキュリティ製品で展開するわれわれのジェネレーティブAIの大規模言語モデルを活用している」と述べている。