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「AIを全ての製品に統合する」 OpenAIとAI戦略進めるMicrosoft

GoogleもAIに全力

 OpenAIはMicrosoftの強力な支援を受けるが、そのサービスは他の企業にも利用可能だ。ベンチャーキャピタルニュースのStrictlyVCが、OpenAIのCEO、Sam Altman氏に行ったインタビュー動画で、Altman氏はMicrosoftの製品面でのOpenAI技術の統合についてはノーコメントを貫いたが、提携は独占的なものではないと認めている。影響はさらに広がるかもしれない。

 こうした中で、最も大きな影響を受けそうな“検索の巨人”も動き出した。

 1月20日付のNew York Timesは、Googleの共同創業者であるLarry Page氏とSergey Brin氏が昨年末、経営会議に参加し、AI戦略を練り直したと報じている。両氏は2019年以降、経営にはほとんどタッチしておらず、実に3年ぶりのことだという。

 同社は、対話型AIが検索ビジネスを脅かす可能性があると受け止めており、Sundar Pichai氏が“Code Red”を発したとも伝えられている。市場も反応し、親会社Alphabetの株価はChatGPT公開から10%近く下がり、強い危機感がある。

 Googleは、多くのAIの技術に取り組んでいるが、誤情報やヘイト、差別などへの懸念からこれまで一般提供に慎重になっていた。

 しかし、年末に連続して開かれた経営会議では、これらの問題への対策を強化するとともに、次期AI技術の製品化の承認プロセスを迅速化することが確認された。今年中に20以上の新製品を発表し、チャットボット機能を備えた検索エンジンのバージョンを実証する予定という。

 一般ユーザーが利用できるAIサービスが、爆発的に増えていきそうだ。