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ハードウェアにオープンをもたらしたOCP 10周年迎え「2.0」も発表

 高効率でスケーラブルなデータセンターを推進する「Open Compute Project」(OCP)が10周年を迎えた。設計した仕様をオープンにすることで誰もが自由に使えるようにする取り組みで、ハードウェアにオープンソースの考えを持ち込んだものだ。拡大し続けるクラウド需要で業界での受け入れは進み、インフラ市場で確固たる地位を築きつつある。

ハードウェアのオープンソース

 OCPは、Facebookが高エネルギー効率のデータセンターを設計するため、2009年に自社内で立ち上げた「Project Freedom」が元になっているという。外部からのハードウェアの調達では、コストや拡張のニーズに対応しきれなくなってきたことから自社設計に切り替えたものだ。

 その結果、エネルギー消費は従来比38%、運用コストで24%の削減に成功したという。

 Facebookは2011年、この設計仕様をオープンにするとともに、同じくデータセンターの拡張に挑んできたRackspace、Intel、Goldman Sachs、Sun Microsystemsの共同創業者、Andy Bechtolsheim氏の5者で「Open Compute Project Foundation」を立ち上げた。省電力、省スペース、高メンテナンス性能のサーバー、ストレージ、ネットワークスイッチ、ラックなどの仕様を共同で開発する団体だ。

 想定するのは、“ハイパースケーラー”と呼ばれるクラウド事業者のインフラやクラウドデータセンター。従来の標準を見直して、より大規模なデータセンターに対応できるようにした。例えばラックでは、業界標準の19インチに対し、21インチを採用。より多くの機器を同じ空間に搭載でき、かつ通気・冷却を改善できるとしている。

 事業者は、OCPが公開する仕様に基づいて自社データセンターを構築する。あるいはODM(相手先ブランドによる設計製造)業者が、準拠したハードウェアを製造する。

 それまでオープンソースといえば、ソフトウェアのコード公開を意味していたが、OCPはハードウェアの世界にオープンソースの考えを導入したと言える。