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IT運用にAIを活用 2020年の注目キーワード「AIOps」

クラウドでIT運用が変わった

 IT運用管理では、サーバーのログ、APIコールなど大量のデータが生じる。このデータを機械学習などで、うまく運用に生かそうというのがAIOpsだ。自動化は現場の“アラート疲れ”の緩和に役立つ。

 AIOpsを「2020年に注目すべきITトレンド」とするDiginomicaは「情報が洪水のように発生しており、ITチームでは正確なトラブルシューティングとインシデント解決が、より優先事項となっている」と背景を説明。「企業がデジタルトランスフォーメーションを主要な優先事項とする中で、AIOpsの成長が加速している」と続ける。

 もちろん、人的リソース問題の解消にも期待がかかる。Gartnerは、大企業におけるAIOpsやその他のツールの利用は2018年の5%から、2023年に30%に拡大すると予想している。

 TechTargetはクラウドの普及から、「ITプラットフォームの所有者が、個々の企業からクラウド事業者に移った」ことを指摘する。そして時代はマルチクラウド。複数のクラウドを使うプラットフォームの導入が進み、アプリケーションのアーキテクチャはモノリシックから複合型(コンポジット)に移行。これがDevOpsに影響を与えているという。

 「ITの運用担当は新しい方法でアプリケーション環境にアプローチしなければならない」とした上で、何が起きているのかを迅速に把握することにAIOpsが重要な役割を果たすとする。

 Forbesに寄稿したコンサルタントのJanakiram MSV氏は「ほぼ全てのITサービス管理とITオペレーション管理ベンダーがAIOpsに投資している」と記している。