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デジタル変革進めるWalmart 年末商戦に突入へ

オンラインへの大攻勢

 「Walmartはオンラインのレースでかなり遅れていた」と、ニューヨーク州立ファッション工科大のShelley E. Kohan助教はForbesに語っている。だが、2016年にJet.comを33億ドルで買収して、本気度を示したという。

 その後の動きは活発だ。Jet.comのCEOからオンライン部門CEOに就任したMarc Lore氏の指揮の下、オンラインショッピング企業を矢継ぎ早に買収。2017年は、靴の「ShoeBuy」、アウトドア用品の「Moosejaw」、レディース・ファッションの「ModCloth」、メンズアパレル・ブランドの「Bonobos」を次々に飲み込んだ。

 今年もつい先ごろ、Lサイズアパレルの「Eloquii」と、ランジェリーの「Bare Necessities」を加え、ブランドのポートフォリオ拡充を進めている。また5月にはWalmart.comとJet.comのWebサイトを刷新している。

 CEOのMcMillon氏は、10月に開催した投資家向けイベントで「われわれはイノベーション企業であり、最新技術で従来以上のサービスを顧客に提供できる」と、イノベーションとテクノロジーをしきりに強調していた。

 こうして迎えるホリデーシーズンは、米国の好景気を背景に、空前の売上規模になると予想されている。eMarketerのレポートでは、11月、12月の小売消費額は、前年比5.8%増の1兆20億ドルと、初めて1兆ドルの大台に乗るという。うちeコマースは1237億ドルで、同16.6%増を見込んでいる。

 デジタル変革を進めるWalmartが、その成果をどう見せるか――。ホリデーシーズンは、11月23日のブラックフライデーから始まる。