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VMwareがKubernetesベンチャー「Heptio」を買収 マルチクラウド化を加速

 コンテナ化とともにオーケストレーション技術Kubernetesの人気もさらに高まっている。VMwareは11月6日、企業がKubernetesを導入するためのサポートを提供するベンチャーのHeptioを買収すると発表した。IBMがRed Hatの大型買収を発表したばかりだが、Heptioの買収も同様にマルチクラウドというトレンドに沿ったものだ。

Kubernetesの生みの親が創業したHeptio

 Heptioは2016年創業の非公開企業で、2017年にシリーズB投資ラウンドではAccel、Madronaなどの著名なベンチャーキャピタルから総額2500万ドルを調達。当時の評価額は1億1700万ドルと報じられていた。今回の買収額は公表されていない。VMwareはHeptio獲得の狙いについて「オンプレミスとマルチクラウド環境でのKubernetesの採用を加速する」と説明している。

 Heptioは、企業がKubernetesを導入するためのコンサルティングやトレーニング、プロフェッショナルサービスを提供。またKubernetesクラスタの運用を容易にするツールなども開発しており、企業はこれらを利用して、AWS、Microsoft Azureなどのパブリッククラウドや、自社サーバーの管理を容易に行うことができるという。

 技術としては、Kubernetesクラスタのディザスタリカバリの「Heptio Ark」、KubernetesとOpenStackにまたがるマルチクラスタを管理する「Heptio Gimbal」などがある。いずれもオープンソースプロジェクトで、GitHubでコードが公開されている。

 Heptioは買収完了後、VMwareのクラウドネイティブアプリ事業部の下に入る予定だ。VMwareは買収によってHeptioの技術や専門知識を獲得できるだけでなく、共同創業者のJoe Beda氏とCraig McLuckie氏を迎え入れる。両氏は、GoogleでKubernetesを最初に開発した3人のうちの2人でもある。なおKubernetesもう一人の生みの親であるBrendan Burns氏は現在、Microsoftにいる。