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IntelのCEOが「不適切な関係」で辞任 背景と今後は

 IntelのCEO、Brian Krzanich氏が突然辞任に追い込まれた。原因は「従業員との不適切な関係」。企業・組織でのセクハラ問題が相次ぎ、こうした問題への風当たりは、かつてないほど強くなっている。「#MeToo」などの動きを受けて企業が神経質になっている面はあるが、ほかにも理由があるとの憶測も出ている。

社内恋愛禁止規定に違反

 Krzanich氏の辞任は6月21日に発表された。Intelのプレスリリースには、「Krzanich氏が過去にIntel社員との間で同意の上で関係を持った」と書かれている。社内・外の委員会が、CEOの行為は「社内恋愛禁止規定」に違反していると認定した。次のトップが決まるまで、CFOのRobert Swan氏が暫定CEOとして世界最大の半導体企業を率いる。Krzanich氏は、故Paul Ottellini氏に代わって2013年にCEO職に就き、データ・セントリック事業を推進してきたが、5年目にして、その座を去ることとなった。

 詳細を報じたWall Street Journalによると、この女性従業員との関係は約10年前からで、すでに終わっているという。当人がKrzanich氏との関係を漏らしたことから、明るみに出たようだ。「この従業員は会社がこうした関係を禁じていることを知っており、規則に基づいて法律顧問に報告すべきだと感じた。そして、6月14日にその通りにした」とWall Street journalは報じている。

 その後、法務顧問は取締役会に伝え、調査がスタートした。調査は終わっていないがKrzanich氏は6月20日に辞表を提出した。調査はまだ続いているという。相手の女性は、Krzanich氏との関係が始まった当初は中間管理職で、現在も上級管理職ではないという。またKrzanich氏に近い部署ではないという。