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NTT東日本、「Atlassian Cloud」を導入しシステム開発・維持管理の両業務を統合的に管理できる仕組みを構築

日立ソリューションズが支援

 株式会社日立ソリューションズは9日、NTT東日本株式会社が、同社の支援のもとで豪Atlassianのクラウド型チームワークプラットフォーム「Atlassian Cloud」を導入し、システム開発業務と維持管理業務を統合的に管理できる仕組みを構築したと発表した。

 NTT東日本では、数千台の物理サーバーと数百のシステムから構成されるプライベートクラウド基盤「Savanna」を運用している。今後もシステム拡張が計画されていることから業務フローのモダナイズが重要な課題となっており、プロジェクト単位での開発の進捗管理業務と、同基盤の維持管理業務の改善を図ることになった。そして、開発におけるコラボレーションやITサービス管理に必要となる多様なツールの検討を行った結果、「Atlassian Cloud」の導入を決めたという。

 まず、プロジェクトの開発進捗管理において、データの自動連携により効率的に関連情報を集約できる仕組みを実現し、組織横断的に業務状況を可視化した。具体的には、各プロジェクトの管理業務にプロジェクト管理ツール「Jira」を活用するとともに、「Jira」とナレッジ共有ツール「Confluence」との自動連携により、プロジェクトに関連する情報を「Confluence」上に集約した。

 問い合わせ対応を含む維持管理業務には、ITSMプラクティスに必要な機能を備えた「Jira Service Management」を活用し、ポータル画面を通じた問い合わせの受付から、その内容の記録、担当者のアサイン、関連部門への連絡まで、リクエストに関わる情報を一元管理できる環境を構築している。

 また、「Atlassian Cloud」自体の運用において、IPアドレスの制限、二段階認証などによるセキュリティの向上が求められることから、Atlassian製品のセキュリティを強化する「Atlassian Guard」を利用。Microsoft Entra IDとの連携により、シングルサインオン(SSO)の適用、製品にアクセス可能なIPアドレスの制限を実現している。

 こうした仕組みの導入により、NTT東日本の先端テクノロジー部は、システム開発業務と維持管理業務を統合的に管理可能になったほか、他部署においても活用が進んでいるとのこと。また、問い合わせの受付から内容の記録、担当者のアサイン、関連部門への連絡まで、リクエストに関わる情報を一元管理することで、社内リクエストに関わる情報の適切かつ効率的な管理を実現したとのこと。

 なお、NTT東日本では、今回の導入における日立ソリューションズの果たした役割について、「ドキュメントベースで知識を伝えてくれるベンダーは少なくないが、実践ベースでのナレッジが豊富で、導入にあたっての推奨事項や注意事項に関するアドバイスを的確に受けることができた」と評価している。