パブリッククラウド市場は成長率4割を維持　各社の現状は

　パブリッククラウドが引き続き好調だ。調査会社のまとめでは第3四半期（7～9月期）の世界の市場成長率は4割超という高成長を維持しており、かげりは感じられない。ベンダーのシェア争いではAWS（Amazon Web Services）が他を圧倒している。このままAWS独走は続くのか？　出そろった四半期決算と合わせ、メディアはクラウド市場の展望を取り上げている。

AWSのシェアは3割強、北米が過半数

　調査会社のCanalysが10月27日に発表した調査報告書では、2017年第3四半期のクラウドインフラ市場は前年同期比43％増で拡大し、総額144億ドル規模に達した。伝えたReutersによると、ベンダー別の市場シェアはAWSが31.8％でトップ。続いてMicrosoftの13.9％、Googleの6％などとなっている。

　上位4社の対前年同期比の成長率は、AWSが42％増、Microsoftが90％増、Googleが76％増と軒並み高成長で、IBMも20％超の伸びを記録した。Canalysのアナリストは、「（クラウド事業者）各社は技術機能と地域カバー範囲の両方で投資を継続的に実施しており、これが急速な成長に寄与している」とコメントしている。

　地域別では、北米が55％で過半数を占めた。次いで、EMEA（欧州・中東及びアフリカ）の23％、APAC（アジア太平洋）の18％、ラテンアメリカの4％となっている。

　Canalysは2017年通年のクラウドインフラ市場規模を544億ドルと予想。これは前年比43％増にあたる。