Infostand海外ITトピックス

ハイブリッド管理でエンタープライズ攻略 GoogleとCiscoの提携

 GoogleとCiscoがハイブリッドクラウドでの提携を発表した。共同でハイブリッドクラウド管理のためのソリューションを開発し、エンタープライズ市場に売り込む。AWS(Amazon Web Services)、Microsoftの後塵を拝するGoogleと、「デジタル変革」を加速させたいCiscoが組むインパクトは――。

ターゲットはCiscoのエンタープライズ顧客

 10月25日の発表によると、Googleのパブリッククラウド「Google Cloud Platform(GCP)」と、Ciscoのオンプレミス環境でハイブリッド環境を構築し、アプリケーションやサービスを実装・管理できるようにする。対象は、クラウドへの移行を考えているCiscoの顧客だ。

 ソリューションは、オーケストレーションから管理、ネットワーキング、セキュリティ、サポートなど多岐にわたる。なかでも、Googleが開発してオープンソースにしたコンテナオーケストレーション「Kubernetes」は重要な位置を占めるとみられ、既存のアプリケーションと、クラウドネイティブのKubernetes環境の両方をサポートするクラウドレディなインフラを提供する。

 また、Googleのエンタープライズ向けAPI管理技術「Apigee」を利用したAPI管理、GoogleがIBMらとオープンソースにしたマイクロサービスの接続・管理のための技術「Istio」を利用したサービス管理なども提供する予定だ。

 これらについて、Forbesは「Kubernetesを利用したい大企業顧客に門戸を開く」「AI、BigQueryなどのデータツールなどとともに、Googleのコンテナエコシステムは、他のクラウド事業者に対する差別化になる」と評価している。

 ソリューションの提供は2018年から開始するが、Business Insiderは、パブリッククラウドにおけるGoogleのポジションにすぐに変化はないだろうとみる。