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国内パブリッククラウドサービス市場、2020年には1兆円の大台を突破へ～IDC Japan予測
2020年3月19日 17:02
IDC Japan株式会社は18日、国内パブリッククラウドサービス市場予測を発表した。それによると、2019年の同市場規模は、前年比22.9％増の8778億円。また、2019年～2024年の年間平均成長率（CAGR）は18.7％で推移し、2024年の市場規模は2019年比で2.4倍の2兆644億円になると予測されている。
2019年の国内パブリッククラウドサービス市場は、従来型ITからクラウドへの移行が進むと同時に、新しいデジタルサービス、特にカスタマーエンゲージメントの強化を実現するモバイル／Webアプリのインフラとして、IaaS/PaaSが高い成長を遂げたという。
またSaaSについては、比較的早い時期から提供が開始された情報系のサービスが安定成長期に入ったものの、産業特化型が数多く登場しており、国内SaaS市場は順調に成長しているとのこと。
こうした要因からIDC Japanは、2020年の国内パブリッククラウドサービス市場規模が1兆円の大台を超えると予測している。
なお今後の国内パブリッククラウドサービス市場は、市場規模が拡大したことによって、前年比成長率の低下が見込まれている。一方で、パブリッククラウドサービスを利用するシステム領域（ワークロード）は、従来型ITからの移行では「情報系システム」から「基幹系システム」へ、さらには新しいワークロードとなる「DX（デジタルトランスフォーメーション）」へと、多様化／拡大が継続するとの見方を示した。
ただしワークロードの多様化により、一企業が採用するサービス数の増加が見込まれているが、サービスの統合管理を行っている企業はごく一部にとどまっていることを指摘。企業では、ITのサイロ化によって生まれるガバナンスやセキュリティ、コストの増大、データ活用などの課題を認識しているため、マルチクラウド環境へ対応がベンダーの選定要件となりつつあるとのことだ。
