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Microsoftが「Windows 10 Cloud」開発中 共通シェルのプロジェクトがカギ?

PC、モバイル、HoloLensなど異なるデバイスのシェルを共通化

 実はWindows 10 Cloudの前に、「CSHELL」として、MicrosoftがWindows 10にシェルを構築していると報じられていた。これを詳細に報じた1月18日付のWindows Centralによると、CSHELLはアプリケーションを動かすのに必要なシステムエレメントとオブジェクトへのアクセスを可能にするもので、タスクバー、スタートメニュー、デスクトップといった機能も備えるという。

 Windows 10は現在、デスクトップ、モバイルなどごとに異なるシェルを持ち、それぞれメンテナンスされている。これをPC、タブレット、スマートフォン、HoloLens、Xboxで共通したシェルにすることで、どのデバイスを利用しても同じになるユニバーサル体験を提供できるようになるというのだ。

 Microsoftは、既にサブシステムを「OneCore」として、アプリケーションプラットフォームをUnified Windows Platformに共通化している。CSHELLが実現すれば、これにシェルも加わることになる。そうなれば、“One Windows(1つのWindows)”ビジョンが実現することになりそうだ。

 MicrosoftはPCとタブレットでは、「Continuum」としてシェルの共通化を進めていることを公にしているが、Windows Centralによると、「Windows 10 Mobileをフルデスクトップ環境向けに、Windows 10デスクトップをHoloLensやXboxのようなデバイスに拡張する」という二つの方向で共通シェルを拡張するという。これによって、うわさの出ている「Surfaceフォン」も、ARM版Windows 10も実現できることになるというのだ。

 なお、Windows Centralは、CSHELLは「Composable Shell」の略で、「adaptive shell」とも呼ばれていると紹介したが、その一週間後にCSHELLの開発を報じたPetriは、これが「Cloud Shell」の略だと伝えている。

 現時点で、Microsoft自身からのWindows 10 Cloudの説明はなく、各社の取材に対するコメントもしていない。Windows 10 Cloudをめぐる話は憶測の域を出ていない。だが、Jo Foley氏は、Windows 10 CloudがWindows 10 Creators Updateテストビルドに入っていることを考えると、4月ごろに披露されるのではないかとみている。