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AppDynamicsを37億ドルで買収 Ciscoがソフト&サービス戦略加速

 Cisco Systemsが1月24日、アプリケーション性能管理のベンチャーAppDynamicsを37億ドルで買収すると発表した。買収による成長戦略で知られるCiscoだが、AppDynamicsの事業分野と、同社がIPO直前だったことからメディアで大きく報じられた。そして、Ciscoのソフトウェア事業と、ベンチャー企業のエグジット戦略という2つの面から注目を集めた。

アプリケーションの性能を把握するAPM

 AppDynamicsは2008年創業。本社のある米サンフランシスコを中心に約1200人の社員を抱える。同社が提供する技術は、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)というカテゴリで呼ばれる。開発したアプリケーションの性能を実際のユーザーの視点でみたり、アプリケーションの可用性を調べたりできるもので、ユーザーが開発者や運用担当の役割も果たすDevOpsのツールとしても注目を集めている。

 Ciscoは発表で、「アプリケーションはビジネスそのものであり、業務拡大の原動力になるが、アプリケーションは、より複雑化している。AppDynamicsの獲得によってインテリジェントで実行可能な洞察を提供し、ビジネスの迅速な意思決定を可能にする」と説明している。

 AppDynamicsは買収後、IoT/アプリケーション事業グループの下に入り、引き続きDavid Wadhwani CEOが率いるという。

 AppDynamicsの名は、このところ頻繁にメディアに登場していた。同社は2016年末にIPO(株式新規公開)申請を行っており、NASDAQ市場で間もなく売り出されることになっていたからだ。ティッカーシンボルは「APPD」で、1200万株を売り出し約1億9300万ドルの調達を目標としていた。