クラウド&データセンター完全ガイド:プロダクトレビュー DCを支える黒子たち

ディープラーニングに最適な ラックマウント型サーバー――Deep Station Enterprise

弊社刊「クラウド&データセンター完全ガイド 2019年秋号」から記事を抜粋してお届けします。「クラウド&データセンター完全ガイド」は、国内唯一のクラウド/データセンター専門誌です。クラウドサービスやデータセンターの選定・利用に携わる読者に向けて、有用な情報をタイムリーに発信しています。
発売:2019年9月30日
定価:本体2000円+税

 2019年8月22日、株式会社UEIは、ギリア株式会社の開発したGUIベースの深層学習ソフトウェア「Deep Analyzer」と、Ubuntu 18.04をプリインストールした深層学習サーバー「Deep Station Enterprise」に新機種を追加して、ラインナップを一新した。

 Deep Stationは、Entry、Professional、Enterpriseの3シリーズがあり、Enterpriseは大規模開発のための最上位モデルと位置付けられている。

 Deep Stationシリーズは、2016年に販売開始以来、最新のハードウェア構成を活用して深層学習に特化したワークステーション/サーバーとして大学や研究機関をはじめ、一般企業でも採用されてきた。しかし、ビッグデータなどの本格的な深層学習にマルチGPU環境が求められている中で、本体の大型化による設置場所の確保難や高コストで導入が見送られるケースも多い。

 今回、UEIでは、ラックマウント型(1Uおよび2U)の2モデルを追加することによって、前述の課題を一掃し、非常にコンパクトかつコストパフォーマンスが高いマルチGPU環境のサーバーの提供を実現している。

 Deep Station Enterprise 1U(写真1)は4GPU、Deep StationEnterprise 2U(写真2) は8GPUの搭載が可能。1Uと2Uはともに、コストパフォーマンスにすぐれた定番のGeForceから最上位モデルのTeslaまで幅広いGPUの選択が可能で、HDDの1,000倍以上、SSDの5倍以上高速なNVMeを2TB標準搭載し、SSDも1.92TB搭載して、大量のデータを扱う大規模な学習に効果を発揮する。

 CPUは、Intel Xeon Silver 4208 Processorを2基搭載。マウスだけでAI開発が可能なDeep Analyzerに加え、「Chainer」「Keras」「PyTorch」「TensorFlow」「Theano」「ONNX」などのソフトウェアが同梱される。

・Deep Station Enterprise 1U
CPUIntel Xeon Silver 4208×2
SSD1.92TB
NVMe2TB
メモリ64GB~512GB
GPUGeForce RTX 2080 Ti×4(Tesla V100 32GBも選択可)
価格207万8500円(税別)~
写真1:Deep Station Enterprise 1U(出典:UEI)
・Deep Station Enterprise 2U
CPUIntel Xeon Silver 4208×2
SSD1.92TB
NVMe2TB
メモリ64GB~768GB
GPUGeForce RTX 2080 Ti×8(Tesla V100 32GBも選択可)
価格288万1400円(税別)~
写真2:Deep Station Enterprise 2U(出典:UEI)