ニュース

EMCジャパン、SDS製品「ViPR」を強化

 EMCジャパン株式会社は26日、ソフトウェアディファインドストレージ(ソフトウェアで定義されたストレージ:SDS)を実現するソフトウェア製品「EMC ViPR」の新版「同 1.1」を発表した。新版では、コントローラ機能の対応範囲を拡充したほか、HDFSアクセスにも対応できるようになっている。

 「ViPR」は、企業内にさまざま存在するストレージの管理を統合するための管理ソフト製品。自社製品に限らず、さまざまなストレージインフラを一元管理できるコントロールソフト「ViPR Controller」と、種類の異なるストレージを橋渡しするゲートウェイソフト「ViPR Data Services」の2つで構成され、いずれもVMwareの仮想アプライアンスとして提供される。

 このうちViPR Controllerを利用すると、種類の異なるストレージを性能要件などに応じて仮想化・プール化し、ViPR Controllerのインターフェイスから一元的に操作できるので、プロビジョニングやデータ管理を容易に行えるようになる。現在、ViPR Controllerでは、「VMAX」や「VNX」、「Isilon」などEMCジャパン自身の製品に加えてNetApp製品に対応しているとのこと。

 EMCジャパン プロダクト・ソリューション統括部 ソリューション部ASD担当の石井善志彦氏は、「複数のストレージを管理している場合、各ストレージ特有の仕様を考慮しないとボリュームの設計ができないし、機種ごとにツールを用いて管理する必要があるため、作業の煩雑性が増加。ストレージの割り当てに、数日から数週間かかるのがふつうだ。しかしViPRを使えば、作業時間を数時間に短縮可能だ」と、その価値をアピールした。

ViPRのアーキテクチャ
ViPR Controllerは、異機種混在ストレージ環境においてストレージリソースをプール化し、容易なプロビジョニングを実現する

 一方のViPR Data Servicesでは、SANやNASのストレージをオブジェクトストレージとして利用できるようにする「ViPR Object Data Services」を提供している。これを用いると、汎用ストレージの一部、あるいはすべてをオブジェクトストレージとして利用できるようになるほか、オブジェクトストレージへデータを移行する場合に、自動でオブジェクトストレージ用のIDを付加したりすることも可能とした。

データ移行時の橋渡しをしたり、異種ストレージアクセスのゲートウェイとして動作したりする

 今回の新版では、まずViPR Controllerにおいて、クラスタシステムへのプロビジョニングやBoot LUNへのプロビジョニングが可能になり、OSのブート領域も扱えるようになった。また、VAMX向けのリモートデータ複製機能「SRDF」との連携にも対応している。
 ViPR Data Servicesでは、「ViPR HDFS Data Services」が追加され、NASやSANなどの既存環境を流用してHadoop分析が実行できるようになった。

 EMCジャパンではすでに、ViPRの強化に関するロードマップを公開しており、今回もそれに従って機能追加が行われている。今後はさらに、ViPR ControllerでIBMやHP、Hitachiといったベンダーのストレージをサポートするほか、ViPR Data Servicesでは、ブロックストレージやファイルストレージとしてアクセスできるようになる機能などが予定されている。

石井 一志