週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】ハイブリッドクラウドとは
2026年6月9日 06:00
システム運用やデータ保存において、すべてを単一のクラウドへ集約させるのではなく、オフィス内設備やデータセンター内設備など異なる形態のものを組み合わせて運用する形態のこと。なお「ハイブリッド」はハイブリッド車などでおなじみの表現だが、英語における直接の意味は「混合種」「雑種」。
一般的にクラウドと言えば、「パブリッククラウド」のことを指す。ユーザーとなる企業などがクラウド事業者に対して申し込めば、特に制限なく利用を開始できる。サービス仕様は原則として、クラウド事業者が決定。実際のデータがどの国・どの地域・どのラックのサーバーに保存されるかはその時々で変わる。事業者側の都合でサービス仕様自体が突然変更されたりもする。加えて、設備は不特定ユーザー間で共有されるため、厳密にはセキュリティ上の懸念があるとも言われる。
こうした課題への対応として、「プライベートクラウド」が存在する。設備を占有し、ユーザーが設計・カスタマイズにしっかり関与できるため、機能的には有利だが、コストの面ではパブリッククラウドと比べて不利になりやすい。
加えて、クラウド誕生以前から業務を続けている企業は、データセンターに独自のサーバーを設置し、オンプレミスで運用しているケースも少なくない。こうした環境をクラウドへ移行する試みが近年広がった訳だが、しかし本番稼働しているシステムを一時的にでも止めるのは、ユーザー企業にとって高いハードルだ。
パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミス(データセンター)にはそれぞれ特徴がある。ハイブリッドクラウドは、業務の継続を優先しつつ、部分的に改善を図る手法として、極めて現実的な対処策と言えるだろう。