週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】バックボーンとは

 英語のBackbone は「背骨」「(思想・信条の元となる)根幹」などの意味だが、データセンター分野においては、各施設・拠点における基幹ネットワークを指す。多くの場合、各施設とインターネットを結ぶ部分の回線やその品質のことで、用語としては「○○データセンターのバックボーンは合計で1Tbps」のように表現する。

 データセンターは、金融など特定業界専用の物件を除けば、インターネットに接続されていてこそ意味がある。データセンター内にサーパーを構築すると、一般ユーザーがアクセスするにはインターネットを経由するからだ。よってサーバーの性能だけでなく、データセンターがどれだけ高性能な回線網を構築しているかも、ユーザー体験(Webの表示速度やサービスに対する反応速度など)を左右する。

 バックボーンはデータセンターの性能指標の中でも、電源容量・収容ラック数・耐震性能などと並んで重要な存在。データセンター事業者側も品質アピールのために、情報を開示しているケースが少なくない。

 なお、データセンターはインターネット接続を冗長化するのが一般的。例えば、3つの接続先に対して100Gbpsずつ回線を接続していたら、その合計で「バックボーン300Gbps」と説明されるケースがある。災害発生に備えたBCP策定などに関わってくる要素なので、数字だけでなく、各事業者のネットワーク構成図も合わせて参照しよう。