週刊データセンターWatch:

シンガポール本拠のEmpyrion Digitalが日本市場へ参入、都内にデータセンター「JP1」開設へ

 Empyrion Digital(エンピリオン・デジタル)は、東京都中心部において、25MW規模のAI対応データセンター「JP1」を開発すると発表した。シンガポールを本拠に、2021年に設立された同社が、日本市場へ参入するのは今回が初。また、開発にあたっては、日本最大級の金融サービスグループ企業との間で契約を締結したとしている。

 発表によれば「JP1」は、2025年に建設を開始し、2027年後半までに稼働す予定。都内のデータセンター集積地である大手町から5km以内の範囲に立地し、5階建て、延べ床面積で約2万1000平方メートルの建築物を想定している。また必要な電力はすでに確保済みという。

 設計面では、生成AIをはじめとするハイパフォーマンスコンピューティングのワークロードをサポートすると表明。さらに、高度な冷却技術を実装することで、環境にも配慮する。

 CEOのMark Fong氏は、発表文の中で「日本市場への参入は重要なマイルストーン」と説明。シンガポールでのデータセンター運営実績をベースに、アジア圏での顧客ニーズの高まりに応えていくとしている。なお同社では韓国・ソウルでもデータセンター「KR1」を建設中。