週刊データセンターWatch:

NTT Comが2024年度内に超省エネデータセンターを展開。直接液冷に対応

 NTTコミュニケーションズ株式会社(NTT Com)は2024年度内をメドに、超省エネ型データセンター「Green Nexcenter」の展開を開始すると発表した。商用コロケーションサービスとしては初めて、直接液冷(Direct Liquid Cooling)方式のサーバーに対応するのが特徴。第1弾となる施設は「横浜第1データセンター」で、既存施設を一部リノベーションする形式になるという。

「Green Nexcenter」のサービスロゴ

 NTT ComがGreen Nexcenterを展開する理由の1つとして、生成AIなどの利用拡大がある。同技術は利便性が高いものの、高度な計算能力を必要とし、結果として高性能なプロセッサーが欠かせない。消費電力もその分多く、設備の冷却能力に関する要求も高まる。

 そうした中、省エネ性がより高い、直接液冷対応のサーバーが2022年から販売されるようになった。導入のハードルは次第に下がっており、Green Nexcenterでは、こうした直接液冷対応のサーバーをサポートすることとした。具体的には1ラックあたり20~80kWの電力消費に対応する。

 またpPUEは1.15を目標値に設定している。空冷よりも熱伝導効率の高い液体冷却の効果により、従来型データセンターと比較して機器冷却用消費電力が約30%削減できるとしている。