週刊データセンターWatch:

NEC、100%再生可能エネルギー活用のデータセンターを神奈川・神戸で開設へ

 日本電気株式会社(NEC)は、100%再生可能エネルギーで稼働するデータセンターを神奈川・神戸の2カ所に開設すると発表した。「NEC神奈川データセンター二期棟」が2023年下期、「NEC神戸データセンター三期棟」は2024年上期に開設される予定。

NEC神奈川データセンター 二期棟
NEC神戸データセンター三期棟

 データセンターは、市場からの需要が高まる一方で、脱炭素社会実現への技術的側面からも注目を集めている。NECでは、2030年度までの温室効果ガス削減目標を2017年度比55%減と定めており、この達成に向けたデータセンターの建設を進めている。

 新設されるデータセンター2棟では、集中熱源、冷暖分離、風量制御などの総合的省エネルギー対策を実施。pPUE(Partial Power Usage Effectiveness)値が1.17となる設計を行っており、これは国内でも最高クラスという。また太陽光による自家発電、グリーン電力証書などを用いて、100%再生可能エネルギーでの運用を行う。

 このほか、政府や金融機関などが定める各種の耐災害性ガイドラインに準拠。セキュリティの内部統制に関する証明書も取得する計画。また、棟内にはNECのパブリッククラウド接続サービスの拠点を設けるなど、コネクティビティ面での機能強化にも努めるとしている。