週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】入退室管理とは

 データセンターの多くは、商業ビル・オフィスビルの一角を間借りして設置されていたり、あるいは専用の建造物を設けてその内部で運用されている。中でも、サーバーが実際に設置されている部屋は、サーバーの盗難、物理的に侵入しての情報窃盗、システムの混乱そのものを意図したテロなどを防止する観点から、極めて厳重なセキュリティ体制がとられている。サービスの契約者以外には、データセンターの正確な所在地住所を非開示にする例も決して珍しくない。

 サーバーを預託していたり、あるいは借用している契約者自身であっても、サーバー設置室に入室するには何重ものチェックをクリアする必要がある。こうした「入退室管理」「入室認証」は、データセンターにとって最も基本的なサービスの1つである。

 具体的には、24時間365日体制での有人管理を前提に、サーバー設置建造物への訪問にあたって事前手続きが必要であったり、あらかじめ配布された入館証・物理鍵を持っていなければ入場できないという例が多い。また認証方法については、複製の難しいICカード式の鍵や、指紋認証・静脈認証などの生体認証が積極的に採用されている。また、サーバーラック自体にも鍵をかけるケースが一般的となる。