週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】PUEとは

 「Power Usage Effectiveness」の頭文字を並べた略称で、「電力使用効率」を意味する指標。データセンター施設全体の消費電力を、サーバーや通信機器などIT機器で利用する消費電力を割ることで算出される。理論上の最良値は「1.0」だが、これは施設の全電力をIT機器だけで利用するという意味になる。現実的には施設で照明や空調などの付帯設備を利用しているため、1.0に近似すればするほど、当該データセンターの電力使用効率が高いと評価される。

 サーバーはその稼働に伴って熱が発生する。膨大な数のサーバーが設置されているデータセンターでは通常、こうした熱を処理するために空調施設が完備されているが、その空調の稼働にも当然電力を要する。

 PUEが1.0に近ければ近いほど、電力が効率的に利用できており、結果として電気料金の節約・使用量削減につながっていると考える事ができる。また、CO2削減とも関連性のある指標のため、積極的にPUE実績値を公表するデータセンター事業者は多い。

 ただし、旧式化したサーバーを新品などに交換した場合、構成部品であるICチップなどが省電力化していると、数値としてのPUEはむしろ悪化するケースがあることには留意したい。