週刊データセンターWatch:

【データセンター用語集】スナップショットとは

 クラウドおよびデータセンター分野における「スナップショット」とは、ある特定の時点におけるファイルやディレクトリ構造などを、まるごと複写したものを意味する。データのバックアップに関連する用語の1種。

 コンピューターシステムは通常、プログラムの実行状態、ファイルの新規生成・削除・更新などの要素が連続的に変化し続けているが、これらの状態をある瞬間だけ固定的に扱い、保存しておくことをスナップショットという。

 単純なデータコピーとは異なり、ファイルやプログラムの細かな相関関係が保存される。このため、ストレージ故障時にハードウェア交換作業などが発生しても、データの不整合がしづらく、スナップショットが保存されている時点にまでデータを復旧させやすいなどのメリットがある。

 ただし、スナップショットはファイル実体を完全にコピーして保存する訳ではない。よって、厳密にはストレージの完全バックアップとは用途が異なる。