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ヤマハが無線LAN APの新ミドルレンジモデル「WLX323/WLX322」に込めた想いとは?

 ヤマハ株式会社が2月に発売したWLX323/WLX322は、企業向け無線LANアクセスポイントのミドルレンジモデルの新製品だ。ミドルレンジの領域では、2018年に発売された前モデルのWLX313から、およそ5年半ぶりの新機種である。

WLX322(左下)とWLX323(右上)

 WLX323は、ヤマハ製品としては初めてWi-Fi 6Eに対応したトライバンドモデル。WLX322はWi-Fi 6に対応し、デュアルバンドモデルでありながら、トライバンドモデルだった前モデルのWLX313と比べても、多くの端末を収容可能となっている。

 また、5GHz帯での航空・気象レーダーによる60秒間の通信断を、チャンネルを占有せずに回避する「Fast DFS v2」や、移動しても遠くのアクセスポイントに接続し続けてしまう無線端末に対して、近くのアクセスポイントへ切り替えを促す「適応型ローミングアシスト」など、最新の機能が追加された。

 さらに、天井への設置時に広い範囲に電波を発するように指向性を設定するなど、利用するシーンでの課題を解決する改善がさまざま盛り込まれたモデルとなっている。

 本稿では、WLX323/WLX322開発の狙いや、開発におけるこだわり、WLXシリーズ全体で考えていることについて、ヤマハ株式会社の担当者にインタビューした。

 なお商品企画については秦佑輔氏(プロフェッショナルソリューション事業部 グローバルマーケティング&セールス部 商品企画グループ 主事)に、指向性などアンテナの設計については坪井聡汰氏(プロフェッショナルソリューション事業部 商品開発部 電気グループ 主任)に、適応型ローミングアシストについては小野田晃久氏(プロフェッショナルソリューション事業部 商品開発部 NWソフトグループ 主事)に、そのほかLAN製品のプロモーションを担当する大前光司氏(プロフェッショナルソリューション事業部 国内マーケティング&セールス部 セールスグループ 主事)に話を聞いた。

左から、大前光司氏、秦佑輔氏、坪井聡汰氏、小野田晃久氏

無線LANって難しい、だから設置や管理の負荷を下げる

――まずはあらためて、無線LANアクセスポイントのWLXシリーズの狙いについて教えてください。

秦氏:WLXシリーズは2013年に登場して、約10年になります。そのときから考えているのは、“無線LAN(の設置や管理)ってすごく難しい”ということです。そこでWLXシリーズでは、中小規模の企業を想定して、その負荷を下げたいと考え続けています。

秦佑輔氏(プロフェッショナルソリューション事業部 グローバルマーケティング&セールス部 商品企画グループ 主事)

 まず、無線LANはトラブルシューティングが難しいですよね。本来はいろいろなツールが必要になるのですが、必要なものをWLXシリーズに搭載して、“これを1台買ったら始められる”ようにしました。例えば、無線LANの見える化ツールを標準搭載し、無線LANの状況を、現在だけでなく、過去にもさかのぼって見られるようにしています。

無線LAN見える化ツール

 管理性についても、中小規模ではコントローラを別途用意するのは大変ですし、コストもかかりますので、コストパフォーマンスをよくするということで、コントローラ内蔵型にしています。最近では、アクセスポイントを追加すると自動的に設定などが反映される“クラスター管理型”に進化しており、キッティングがより便利になっています。また、YNO(Yamaha Network Organizer)によるクラウド管理にも対応しています。

 このように、中小企業のお客さまに、最適なパフォーマンスとシンプルな管理性をオールインワンで提供するのが、WLXシリーズの特徴だと思っています。

 最近はそれらのポイントに加えて、導入するときにどの製品を選べばいいかわからない、あるいは、どこに設置すればいいかわからない、といった課題についても考えています。すでに設置して使っているけれど、設置場所が悪いためにトラブルが起きているといったことですね。

 そこで、WLXシリーズの機種選定や設置をサポートするような、ホワイトペーパーなどの情報提供にもいま力を入れています。ヒートマップ測定や、Zoomの50台同時接続実験などを提供することで、お客さまがより安心して導入していただけるようにします。

――そうした取り組みの中で、今回、WLX323とWLX322を発売した背景を教えてください。

秦氏:現在では無線LANがとても重要になっています。オフィスはフリーアドレス化などでネットワークの無線LAN化が進み、工場や介護施設などでもタブレットを使ったデジタル化が進んでいます。無線LAN化が進むにつれて、移動にともなうトラブルについてヤマハに入ってくるようになってきました。そこで、安定した通信についてあらためて見直す必要があるんじゃないかということで、製品を企画しました。

――製品としては、WLX313の後継として、WLX323とWLX322の2機種が発売されていますね。これは、どのような理由で2つに分かれたのでしょうか?

秦氏:最初はWi-Fi 5対応のWLX313の後継として、Wi-Fi 6/6E対応のWLX323だけで考えていましたが、WLX313が7万円台(発売時、現在は4万円台に改定)だったのに対し、WLX323は価格が一段階上がってしまい、10万円台になっています。

 1台だったら3万円の差でも、複数台設置することを想定した製品なので、台数のぶんだけ差が大きくなってしまいますよね。

 そこで、WLX313から置き換えるお客さまが満足できるWi-Fi 6対応製品として、WLX322を8万円台で同時発売することにしました。

大前氏:WLX313のトライバンドから、WLX322ではデュアルバンドになっていますが、接続台数など、維持というよりむしろ強化されたニューモデルになっています。

5GHzのDFS帯が有効利用されていない!? だから気づかず使えるFast DFS v2を搭載

――既存ユーザーの声なども参考にしたのでしょうか。

秦氏:数年前から、YouTubeでWLX222を紹介したり、アンケートをとったりと、お客さまの声を広く聞くようにしていて、その中からいろいろな要望を抽出しました。WLX323/WLX322の新機能である適応型ローミングアシスト機能や、アンテナ指向性の変更なども、そうした要望から実現したものです。

 またWLX323/WLX322発表後も、ヤマハネットワークエンジニア会(YNE)や、1月に開催されたイベント「Yamaha Network Innovation Forum(YNIF)」でアンケートをとりました。選択式だけでなく記述式の質問にも多くの方がびっしり書いてくださって。しっかり読んで、統計もとらせていただきした。その中では、適応型ローミングアシストへの期待が高いのが印象的でしたね。

 興味深かったのが、今回の新機能Fast DFS v2に向けてとった、5GHz帯のDFS(Dynamic Frequency Selection)に関するアンケートの結果でした。5GHz帯では、DFSが必要ないW52で4チャンネル、DFSが必要なW53で4チャンネル、同じくDFSが必要なW56で12チャンネルが使えます。しかし、アンケートをとってみると、従来のFast DFS v1はあまり使われていなかったんです。そもそもDFSが必要なW53/W56は避けたいと思って、あえてW52だけにしている人もけっこういました。

――従来のFast DFS v1は、無線モジュールが1つ占有されてしまうんですよね。

秦氏:そうなんです。そういったこともあってFast DFSがあまり使われておらず、またW52だけでは、たった4チャンネルしか使われないことになって、もったいない。DFSについても、通信が一時止まって無線LANが不安定に感じる原因が何かということも、自分で把握できていないお客さまが多かった。

Fast DFSの説明

 これに対してFast DFS v2は、無線モジュールを占有しないため気兼ねなく使えます。また利用することで他の性能にも影響しないためデフォルトで有効にしています。気づかないうちに5GHz帯が快適になってトラブルが減ることが狙いです。こうした機能を盛り込んだのも、アンケート結果を参考にしています。

Fast DFS v2の説明

WLX 3xxシリーズ(ミドルレンジモデル)は天井設置が多いとアンケートで確認、アンテナ指向性を決定

――WLX323/WLX322では、アンテナ指向性が天井設置に適したものに変わりましたね。

坪井氏:オフィスにおいては、アクセスポイントに接続するクライアントの台数が増えるにつれ、天井に設置することが多くなっています。そこで、指向性もそれに合わせて改善する必要があるのではないか、というのが背景としてありました。

坪井聡汰氏(プロフェッショナルソリューション事業部 商品開発部 電気グループ主任)

 指向性の設計にあたって考えたのは3点です。まず、複数のアクセスポイントを設置するときにイメージしやすいように、天井からフロアを見たときに同心円状に通信エリアが確保できるような指向性を設定しました。2つめは、天井に設置したときに上のフロアに干渉しないよう、天井側、つまり製品底面の放射を抑えました。3つめは、製品側面方向への指向性の広がりです。前モデルのWLX313では、底面方向への放射を抑え、天面方向へ放射する内蔵アンテナと、製品側面へ放射するショートポールアンテナの2つがありました。その良いところをとっていきたいということで、底面方向への放射を抑え、側面方向に放射を広げることました。それを実現するにあたって、製品内の限られたスペースで内蔵アンテナを配置するのに苦労しました。

天井設置に適したアンテナ指向性

 指向性を確認する際にも苦労がありました。まず、シミュレーションでアンテナ配置と指向性の検討を行い、試作品を使って測定することになります。しかし想定以上にアンテナ同士で干渉する問題が発生ました。これについては、実測からのフィードバックでアンテナの種類などを調整して設計しました。

 また、その製品自体の特性を実測してヒートマップにするためには、ほかの無線が少ない場所で、なおかつ広いエリアをカバーできているかを試せる広い場所が必要です。そうした環境を探して測定するのにけっこう時間がかかりました。

 なお、こうした実測結果については、設置位置検討の手助けとなるように、技術資料やホワイトペーパーに公開しています。

サイトサーベイの実施イメージ。天井設置(左)と電波受信機(右)

――天井への設置は、実際に多いのでしょうか。

秦氏:WLXの3xxシリーズ(ミドルレンジモデル)は、比較的大きなスペースに複数台設置するという導入が多いんですね。そうしたケースではヤマハとしても、障害物の影響を受けにくい天井設置をしてほしいと思っています。

 これについてもアンケートをとっていて、複数台設置するようなお客さまは、ほぼ天井設置をしているという結果がわかっています。天井設置してほしいというのと、実際にお客さまが天井設置しているということから、指向性を決定したわけです。

――一方で、エントリーモデルでは机の上に設置するといったことも多そうですね。

秦氏:そのとおりです。エントリーモデルのWLX222は、さまざまなお客さまが使われるので、いろいろな場所、理想的ではない場所に置かれてもちゃんと動くように、という視点で考えています。

 WLX323/WLX322はWLX222に形状が似ていますが、そこは大きく違うところです。WLX313はアンテナが出ていて見た目が違いましたが。

ローミングを促すには閾値の決定が困難、なので環境に応じて自動的に変更

――続いて、適応型ローミングアシスト機能について伺います。

小野田氏:まず、適応型ローミングアシスト機能の背景として、IEEE 802.11の無線LANにおけるローミングの課題からお話します。

 ローミングというのは、クライアントが移動したときに、いったんアクセスポイントから切断して、新しいアクセスポイントに接続することです。このときに2つの課題があります。再接続に一定時間が必要なことと、ローミングを実行するタイミングがクライアント次第であることです。前者については、一般的に高速ローミング機能などの規格によって対策がなされています。

 後者の問題は、さらに2つに分けられます。ローミングするタイミングが早すぎて遠くのアクセスポイントにつながってしまう場合と、ローミングするタイミングが遅すぎて遠くのアクセスポイントにつながり続けてしまう場合です。

 タイミングが早すぎる問題の対策については、WLX402で搭載していた最適AP選択機能があります。ただ、最近の無線端末はMACアドレスをランダム化していて、想定通りに動作しない恐れがあるため、現在は搭載していません。

 また、それ以上に、ローミングが遅すぎるほうが大きな問題ということもあって、今回、適応型ローミングアシスト機能を搭載しました。

小野田晃久氏(プロフェッショナルソリューション事業部 商品開発部 NWソフトグループ 主事)

――遠いアクセスポイントにつながり続けるほうがより重大とのことですが、どういった問題が起きるのでしょうか?

小野田氏:電波が弱くなるので、そのクライアントの通信が遅くなります。それだけでなく、通信が遅いクライアントが1台いることで、そのアクセスポイントにつながったほかのクライアントもすべて影響を受けて、通信が遅くなってしまうという問題があります。

――わかりました。それをふまえて、適応型ローミングアシスト機能について教えてください。

小野田氏:適応型ローミングアシスト機能は、なかなかローミングしない端末をアクセスポイントから切断して、新しいアクセスポイントへの再接続を促す機能です。さらにその中で、クライアントを切断するタイミングを、環境に適応して自動的に変更するということをしています。

 アクセスポイントを切断する最適な閾値は、配置されているアクセスポイントの間隔や、クライアントの挙動など、さまざまな環境によって変わってきます。受信電波強度が閾値を下回ったらクライアントを切断する機能は他社も実装されていますが、この閾値を決定するのが非常に困難です。そこで今回は、閾値を環境に応じて自動的に変更し、なおかつクライアントやアクセスポイントごとに情報を蓄積し、学習してクライアントの切断タイミングを自動調整する形をとりました。

 こうすることで、もともと適切なタイミングでローミングするクライアントは影響を受けず、ローミングしない問題のあるクライアントに対してのみ機能が働きます。

適応型ローミングアシスト機能

 苦労した点としては、ローミングを実測して評価するためには、非常に広いスペースが必要だったことがあります。特に、日中ですと人やモノの移動と共にいろいろなクライアントが移動しているので、干渉の少ない早朝や深夜帯に評価を実施しました。

 また、難しい点に、2つのアクセスポイントのちょうど中間あたりにいるときに、クライアントがどちらのアクセスポイントにつなぐべきかでバタついてしまうことがあります。このバタつきをどう抑えるか、制御方法について頭を悩ませました。

――この部分はベンダー各社も頭を悩ませていると思いますが、検証して、いまはうまくいっているのでしょうか?

小野田氏:はい。いまのところ、大きな問題が発生するというような現象については、一通り対応しました。

 なお、こうした実測の測定内容や結果のデータについては、技術資料として公開しています。こちらについても、導入や設置の参考にしていただければと思います。

――適応型ローミングアシスト機能をWLX 3xxシリーズで最初に導入したのは、エントリーモデルと比べて接続台数が多くなって影響を受けやすいということからでしょうか。

小野田氏:そうですね。ただし、エントリーモデルで端末が少なくても、同じ問題は発生します。

秦氏:この機能は、まずWLX3xxシリーズで企画しましたが、同じ問題はいろいろな規模のお客さまが抱えているので、全部に展開したほうがいいよね、という話になっています。なので、今後ご期待いただければと思います。

 なお適応型ローミングアシスト機能のほか、ヤマハでは2022年に無線LANを自動最適化する「Radio Optimization」機能をリリースしています。どちらも自動的に最適な環境に近づけていくための機能です。無線LANの設計は設置場所とか端末によって変わってくるので、最初にお話したように、すごく難しいところです。そこで安定した通信を実現するには、自動的に最適にする考えが重要だと思っていて、ヤマハが最近力を入れようとしているところです。

――そのほかFast DFS v2も、ユーザーに邪魔にならないように自動的に最適化していく1つかと思います。

秦氏:はい、そのとおりです。

オールヤマハでギガ越え、固いCAT6Aケーブルを取り回しやすい変更も

――WLX323/WLX322では、有線側で2.5GBASE-Tポートにも対応しました。1月のYNIFでも「ギガ越え」をテーマにしていましたし、各製品で1Gbps超にそろえてきていますね。

大前氏:はい。Wi-Fi 6E/6の通信をボトルネックなく転送するためにも、スイッチでも、2.5Gbpsや10Gbpsの有線接続に対応したモデルを出しています。

大前光司氏(プロフェッショナルソリューション事業部 国内マーケティング&セールス部 セールスグループ 主事)

 12月には、18ポートと26ポートのスマートL2スイッチについて、2.5Gbpsや10Gbpsの有線接続に対応した、PoE対応と非対応のモデルを発売しました。その前には、10ポートのモデルも出しています。ルーターでは、最新モデル「RTX1300」が発売中です。

 アクセスポイントにスイッチ、ルーターと、ヤマハのギガ越え製品がそろっています。オールヤマハでネットワークを構成することで、LANマップによる一元管理など、管理性で便利な機能が使えますし、ユーザーがより使いやすいように、ルーター、スイッチ、無線LANアクセスポイントなどでバラバラだったマニュアルのアーキテクチャーを統一する、といった取り組みも進めていますので、合わせてご検討いただければと思います。

・WLX323 WLX322 ユーザーガイド
https://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/manual/wlx322_wlx323/userguide/index.html

・SWX2221P-10NT SWX2220-10NT SWX2220P-18NT SWX2220-18NT SWX2220P-26NT SWX2220-26NT ユーザーガイド
https://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/manual/swx2220/userguide/index.html

スマートL2スイッチ「SWX2220-18NT」(左上)「SWX2220-26NT」(左下)、スマートL2 PoEスイッチ「SWX2220P-18NT」(右上)「SWX2220P-26NT」(右下)
LANマップ
“オールヤマハ”により、中規模オフィスネットワークの高速化(左)や、学校ネットワークの高速化(右)などを実現可能だ

――中小企業では、ネットワークのギガ越えの状況はどのような感じでしょうか?

大前氏:中小規模のお客さまでは、検討はしているけれども、実際に導入まで進んではいないところがまだ多いかと思います。ただ、2.5GBASE-Tと1000BASE-Tはポートもケーブルも共通して使えるので、順次変えていくという導入もできます。

 ケーブルといえば、例えばGIGAスクール構想での学校のICT環境の整備などさまざまなところで、いま有線のCAT6Aケーブルが引かれているかと思います。ただし、CAT6Aのケーブルはそれ以前の規格のケーブルに比べて固くて、アクセスポイントに挿すときの取り回しで課題がありました。

 そのため今回のWLX323/WLX322では、LANケーブルのコネクタまわりを、ケーブルを取り回しやすいように変えています。以前のモデルでは、コネクタまわりのスペースが狭くて、CAT6Aなどの固いケーブルでは挿しにくかったんですね。そこで今回は、溝を設けて、天井や壁に設置するときにケーブルを無理なく通せるように改善しています。

ケーブルを這わす溝

――そのほか読者に伝えたいことはありますか?

大前氏:ヤマハでは音響の会社としてマイク、スピーカーなども発売していて、PoEスイッチなどネットワーク機器も含む遠隔会議システム「ADECIA」という製品も出しています。Dante規格に対応してLANケーブルでつながるため、ネットワークエンジニアにも扱いやすいようになっています。

――最後に、今後の無線LANアクセスポイントについて、展望を教えてください。

大前氏:今後も最新のWi-Fi 7や以降の規格についても引き続き対応を進めつつ、より安定した無線LAN環境を目指して、中小規模のお客さまのニーズに応えたヤマハらしい企画や開発を心がけていきます。

秦氏:規格への追従は当然順次やっていきますが、それに合わせてソフトウェアやハードウェアの改善もしっかりやっていきたいと思います。安定した通信と安定した運用が重要と考えています。

 お客さまのニーズについても、最近ではアンケートをはじめとしてニーズ収集に力を入れています。よりニーズにマッチした製品を世の中に出していきたいと考えております。

大前氏:アンケートについては関係者が全部読んでいます。その結果が企画開発に役立ってますので、今後もぜひ回答いただけますよう、よろしくお願いします。