特別企画

次期Windows Serverの新機能を見る

Hyper-Vやネットワークなどいくつもの機能を強化

ネットワーク関連とロールの変更

 次期Windows Serverでは、SDN(Software-Defined Networking)の構成を容易にするために、新しいネットワークコントローラがサーバーロールに追加されている。このネットワークコントローラでは、仮想ネットワーク、物理ネットワーク、ネットワークサービス、ネットワークトポロジー、IPアドレス管理などが行えるようになっている。

 これ以外に、GRE(Generic Routing Encapsulation)のトンネリング機能がサポートされたほか、DHCPやDNSの機能強化・変更が行われている。

 特に注意が必要なのは、次期Windows Serverでは、検疫ネットワーク機能のNAP(Network Access Protection)機能がサポートされなくなった点だ。このため、DHCPサーバーからもNAP関連の機能が削除された。

 またネットワーク機能ではないが、Remote Desktop ServiceのRemote FXでは、OpenGLやOpenCLがサポートされた。これにより、VDIなどでもOpenGLやOpenCLを利用したCAD/CAMなどのアプリケーションが、高い性能で利用できるようになった。

 今回のテクニカルプレビューでは、Windows MultiPoint Serviceがロールに入っている。これは1台のサーバーを複数のリモート端末から利用できるようにするものだ。基本的には、学校などで利用されている。

 Windows Server 2012 R2では、別エディションのサーバーOS(Windows MultiPoint Server)として提供されているが、今回のテクニカルプレビューでは、ロールとして追加された。これにより、スタンダードなWindows ServerでもMultiPoint Serverが利用できるようになっている。

 ただ、次期Windows Serverの最終版にMultiPoint Serviceが入るかどうかが確定したわけではない。このあたりはマーケティングにかかわるため、最終的なエディション設定では変更される可能性もある。

次期Windows Serverでは、SDNを機能を強化するためにネットワークコントローラが用意された
次期Windows Serverのロールには、MultiPoint Serviceが用意されている

(山本 雅史)