特別企画

意思決定の迅速化から働き方改革まで Web会議で「人」と「コミュニケーション」を原点とした改革を実現

 現在の企業には、グローバル競争の急激な変化やライフスタイル/ワークスタイルの多様化に対応するため、さまざまな改革が求められている。ただ、いかなる改革してもその根幹にあるのは人であり、従来のような時間や場所に縛られないコミュニケーションの活性化こそが課題解決の最優先テーマといって過言ではない。

 そうした中で注目されているのがWeb会議システムだ。そのパイオニア的なソリューションとして発売開始以来16年間で4,500以上の導入実績を誇るNTTテクノクロスの「MeetingPlaza(ミーティングプラザ)」の最新動向にフォーカスする。

ASP版の普及で身近になったMeetingPlaza

 昨今、官民を挙げた働き方改革への取り組みが加速している。少子高齢化に伴う生産労働人口の減少、さらには育児・介護と仕事の両立といった社会問題がクローズアップされる中で、人々が時間や場所に縛られることなく、多様なライフスタイルやライフ・ワーク・バランスに応じて活躍できる社会の実現が求められているのだ。

 しかし、この働き方改革というキーワードが叫ばれるようになるずっと以前、2000年代初頭から地道な実績を重ねてきた企業がある。旧NTTアイティと旧NTTソフトウェアが合併し、NTTアドバンステクノロジからメディア系技術の事業を引き継ぐ形で2017年4月に発足したNTTテクノクロスである。

 中でも主導的な役割を担ってきたのは旧NTTアイティである。独自の音声・映像技術とリモートアクセス技術を融合したWeb会議ソリューションを構築し、広い企業に提供するとともに自らの業務に適用してテレワークを推進してきた。このWeb会議ソリューションこそ、発売開始以来16年間で4500以上の導入実績を誇る「MeetingPlaza(ミーティングプラザ)」だ。

 NTTテクノクロス メディアイノベーション事業部 第一カンパニー営業企画担当(映像システム)のマネージャーを務める柏柳豊氏は、「オンプレミス版に加えてASPサービス版(クラウドサービス版)も提供しており、様々な業種、業態の企業に導入しやすくなっています」と訴求する。

メディアイノベーション事業部 第一カンパニー営業企画担当(映像システム)のマネージャー、柏柳豊氏

業務で使うWeb会議として最優先は音声通信

 MeetingPlazaとはどんなソリューションなのだろうか。昨今ではさまざまなWeb会議製品が提供されているし、無料で利用できるWeb会議も多数登場しているだけに、ほかの製品との違いが気になるところだ。

 柏柳氏が特に強調するのは「音声」である。ほかの製品、特に品質が担保されていないコンシューマ向けアプリケーションでは、残念ながらコミュニケーションの途中で突然セッションが切断してしまうことがよくある。もちろん業務用のWeb会議といえども、通信経路にインターネットを利用している場合、通信状態が悪化することはありえるわけだが、そうした中でもMeetingPlazaは可能な限りセッションを維持しようとする。そこで何を最優先で守るのかというと音声なのだ。

 「仮に映像が止まってしまったとしても、最低限として音声をやりとりできればコミュニケーションは持続できます」と柏柳氏は語る。

 また、業務上のコミュニケーションで「聞き間違い」や「聞き漏らし」といったミスを防ぐためにも、音声はできるだけ安定してクリアであることが望ましい。実際、音切れが頻発したりエコーが発生したりすると、Web会議そのものが成立しなくなる。

 また、ノイズが大きいと聞き取ることに神経を取られてストレスが増す一方で、肝心の会話の中身に集中できなくなってしまう。そんなことにならないように、MeetingPlazaでは高品質の音声を実現するためのさまざまな技術が投入されているのである。

 柏柳氏によると、そもそも音声配信の仕組みからしてMeetingPlazaは他のWeb会議とは違っているという。多くのWeb会議が採用しているのはクライアントミキシング方式と呼ばれるもので、複数の参加者の音声をそれぞれ個別に配信する。このため接続数が増えるほど1地点に集まる通信量が増大してネットワーク帯域を圧迫する。その結果として、音切れや遅延(ズレ)が発生しやすくなってしまうのだ。

 これに対してMeetingPlazaが採用しているのはサーバーミキシング方式と呼ばれるもので、各地点の音声をサーバーでとりまとめて一本化(合成)した音声を配信する。これによりクライアントのCPU負荷やネットワーク負荷を低減し、音切れや音質低下を抑えているのだ。加えてNTT研究所で長年にわたり研究開発が重ねられてきた最先端のエコー/ノイズキャンセラーを標準装備し、クリアな音声通話を実現しているという。

6つの資料共有でコラボレーションを促進

 MeetingPlazaのもうひとつの強みとして取り上げたいのは、合計6種類におよぶ多様な資料共有手段のサポートである。順に見ていこう。

 1つめは「ファイル共有」。これはファイルをWeb会議参加者の各端末に配布するもので、参加者全員がそれぞれ同じデータを保有した上で画面表示と操作を同期させるため、動きのある資料ファイルやコンテンツの共有にも適している。同社 メディアイノベーション事業部 第一カンパニー 営業企画担当(映像システム)のアシスタントマネージャーである岡田由紀子氏は、「例えばPowerPointの資料のページをスムーズにめくったり、アニメーションを滑らかに表示したりできます」と語る。

メディアイノベーション事業部 第一カンパニー 営業企画担当(映像システム)のアシスタントマネージャー、岡田由紀子氏

 2つめは「アプリケーション共有」。こちらはファイル共有とは違ってデータそのものを配信するのではなく、任意のアプリケーションの画面のみを配信する。したがって会議参加者全員の端末に、ファイルを開くためのアプリケーションがインストールされている必要はない。なおかつ必要に応じて操作権を受け渡すことができ、双方向での編集作業も可能となっている。「共同作業をしながらも、Web会議を終了したあとは各自の端末にデータは一切残らないため、セキュリティ面でも安心です」と岡田氏は強調する。

アプリケーション共有の例

 3つめは「仮想ファイル共有」。これは任意のファイルをWeb会議に最適化された独自フォーマットに変換して共有するものだ。「例えばCADファイルなどであっても、非常に鮮明な状態で共有できるのがメリットで、図面の一部を拡大した場合でも細かい線や文字フォントを崩すことなく閲覧することができます」と岡田氏は語る。なお、こちらもファイルの実体を受け渡すわけではなく、相手方の端末にデータを残すことはない。

 4つめは「デスクトップ共有」。その名のとおりディスプレイ全体もしくは画面の任意の指定範囲を共有するものだ。先述のアプリケーション共有と同様に操作を共有することも可能で、「パソコンの代理設定など遠隔サポート業務に適しています」と岡田氏は語る。

 さらに5つめとしてブラウザ上での「Webページの共有」、6つめとしてWeb会議参加者が自由に書き込みできる「ホワイトボードの共有」といった機能を備えている。

タイミングを逃さない迅速な意思決定を

 NTTテクノクロスは、さまざまな社内業務において実際にMeetingPlazaを積極的に活用することで、多くの成果を上げてきたという。同社 メディアイノベーション事業部 第一カンパニー 営業担当(映像システム)のアシスタントマネージャーの大橋邦博氏は、こんなエピソードを紹介する。

 「本当に助かったと思ったのは、お客さまと緊急に打ち合わせを実施しなければならないにもかかわらず、社内の会議室がすべて埋まっていたときのことです。急きょMeetingPlazaにお客さまを招待してWeb会議を行い、事なきを得ることができました」

 同様に迅速な意思決定が求められるビジネスの局面は日常でいくらでもある。「ここぞというタイミングを逃すと、対応がどんどん後手に回ってしまい、大切な商機を失ってしまうことさえあります。物理的な場所や距離に依存しないMeetingPlazaのWeb会議を活用することで、ぜひビジネスの機動力を高めてほしいと思います」と大橋氏は訴求する。

メディアイノベーション事業部 第一カンパニー 営業担当(映像システム)のアシスタントマネージャー、大橋邦博氏

 さらに全社員を対象とした在宅勤務やモバイルワークの推進、フレックスタイムといった人事制度の改訂とあわせてMeetingPlazaを活用することで推進しているのが、冒頭で述べたNTTテクノクロス自身の働き方改革である。

 「子どもがインフルエンザにかかって1週間近く学校を休むことになり、その間は在宅勤務に切り替えました。チーム内の打ち合わせにもMeetingPlazaで参加できたおかげで、仕事に支障をきたさずにすみました」「午前中は町内会の行事に参加し、午後からMeetingPlazaで"出勤"することができました」といった声が社員から続々と寄せられている。

 ちなみにMeetingPlazaのASP版では、最大同時接続が5端末までの「ライト5」であれば、月額1万円からのリーズナブルな費用で利用できる。しかも操作に困ったときは、専門のオペレータによるオンラインの操作説明、設定変更などの遠隔サポートを受けることができる。

 業種や事業規模、従業員数の違い、あるいはICTに関する専門知識の有無を問わず、MeetingPlazaはあらゆる企業にとってビジネススピードを加速させる即戦力となるだろう。

(協力:NTTテクノクロス)