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富士通、関電工と共同で「ユビキタスウェア」を活用した作業員の遠隔見守りの実証実験

 富士通株式会社と富士通ネットワークソリューションズ株式会社(FNETS)は18日、株式会社関電工と共同で、電力設備の設置や点検・保守などの作業現場における作業員の状態を遠隔から把握する実証実験を実施すると発表した。

実証実験のシステムイメージ

 実証実験には、人や物の状態・状況・周囲の環境をセンシングしてデータを提供するIoTパッケージ「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE(以下、ユビキタスウェア)」の検証用セット「ユビキタスウェア パイロットパック」を使用。

 装着デバイスとして熱ストレスレベルや身体負荷レベル、活動量などを把握できる「ユビキタスウェア バイタルセンシングバンド」を、通信ゲートウェイとして作業員に配布するスマートフォン「FUJITSU Smartphone ARROWS M305」を提供。データ活用クラウド基盤と活用技術として、IoTデータ活用基盤 「FUJITSU Cloud Service IoT Platform」、センサーアルゴリズム、データ可視化アプリケーションを提供する。

 関電工の電力設備の設置や点検・保守の作業現場では、熱中症の予防対策として現場管理者の教育をはじめ、小型ファンがついた空調服の着用や熱中症対策用品の現場配備などを行ってきたが、さらなる効果的な取り組みについても検討してきた。

 今回、簡単に腕に装着でき作業に影響しない「ユビキタスウェア バイタルセンシングバンド」を活用し、温湿度と作業員のパルス数を組み合わせた熱ストレス検知や身体負荷検知により、作業員の周辺環境や状態を見える化し、作業員の遠隔見守りを実証実験として実施する。

 実証期間は5月~8月で、実施場所は首都圏エリア。富士通グループでは、今回の実証実験を通じて、厳しい環境で働く現場作業員の安全性向上を支援するとともに、他の現場への展開についても提案していくとしている。

三柳 英樹